負けない MCTDとの気ままな日々

MCTD、シェーグレン症候群である大学生の気ままな毎日をリポートします。

口唇口蓋裂のオペは局所麻酔できるか

2016-01-31 09:06:11 | 口唇口蓋裂
口唇口蓋裂のオペ、局所麻酔できたらどんなに楽だろうかと思いませんか?また全身麻酔は怖いものと思っている親御さんもいることでしょう。今回は口唇口蓋裂のオペの局所麻酔について考えていきましょー。

まず、10歳くらいまでの手術。これは問答無用で局所麻酔できませんね。表面だけの修正でもこの時期の子どもはイヤなら大人3人でやっとくらいの力で暴れますから無理でしょう。またこの時期の全身麻酔にはイヤがることの多い中耳炎の手術を併用するという狙いもある場合があります。

では、表面だけの修正など1時間で終わるものなら中学生くらいになれば⁇と思いますが、実はこれにも大きな落とし穴が……。まず、これには全身麻酔の仕組みから知ってもらう必要がありますが、全身麻酔の時には筋弛緩薬という全身の筋肉を緩めるお薬を使います。これは呼吸も止めてしまうほどですから気管に管を入れて人口呼吸を手術中はします。口唇口蓋裂の手術の多くはこの筋弛緩薬の力で楽に行えているものが多いのです。(例えば口の中の手術なんかだとほとんど顎が外れたような状態にすることもあります。)これを意識があるときに投与してしまうとすると、気管に管を入れる時に猛烈な苦痛を伴うことは想像がつくと思います。

後、追伸するなら口唇口蓋裂の手術の多くは極力傷を残さないようにするため鼻だと鼻の中からのアプローチになります。考えてもみてくださいよ。鼻の中にメスが入る……意識あったら絶対怖いし口の中に血が入ってきたりするのも耐えられませんよね。さらに手術中は術野以外は滅菌布で覆われますから顔面にかかる布と手術の緊張感で閉所恐怖症の人は発狂すること請け合いです。また手術中は体位が変えられませんからそのうちあちこちが痛くなってくるかもしれません。

確かに全身麻酔は怖いものという認識が多いと思いますが、実は全身麻酔は精神的な苦痛や手術の利便性において必要な場合があります。口唇口蓋裂の手術の場合何回も行うことから親御さんも「何回もやると馬鹿になってしまう」とかネットなどから知識を得て不安になる声をよく聞きます。ただし実際はそういうことはないのでご安心ください。

というちょっと真面目なお話でした(*^^*)

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