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Pretenderの備忘録

パンケーキを毒見する

2021-08-02 21:04:29 | 映画
心意気は良しとしよう。ただ、マイケルムーアみたいな迫力はない。テーマがテーマだからかもしれないが。
アニメーションは、微妙に捻りが効いておらず、ストレート過ぎて、風刺になっていない。大学教授を使ったご飯論法の解説も、今一つ切れ味が悪い。
取材に応じてくれる人が少ないために、冒頭に断られるやり取りを入れたのは良いが、この映画だと断って正解かとも思うし、断らなければもっといい映画ができたとも弁解はできよう。
赤旗の取材は面白かったが、赤旗であるがために、映画全体のトーンが微妙に変わってしまうと思う。
最後のデータを使った分析は面白かった。あれが冒頭に来て、変化の過程をたどり政治における責任、原因をというのであれば、よりドキュメンタリーとして考えさせるものになったのではないかと思う。
よくも悪くも「毒」がないのだ。
官邸サイドはホッとしていると思うし、この映画で政治に関心を持つとか、批判が高まるとかはあまり期待できそうもない。
君はなぜ総理大臣になれないのか、ピケティとこの手の映画は観客の年齢層が本当に高い。興味があるものが提示されていくネット時代、自民党支持者もしくは無関心の若者にリーチできていないのだろう。
心意気がよいだけに、残念だ。


新宿ピカデリー
監督 内山雄人
企画 河村光庸
製作 河村光庸
エグゼクティブプロデューサー 河村光庸
音楽 三浦良明 大山純
アニメーション べんぴねこ
ナレーター 古舘寛治
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