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Pretenderの備忘録

通し狂言 小町村芝居正月

2008-01-03 21:18:44 | 歌舞伎
国立大劇場 1階14列35番

これは1等A席なんですが、S席でないと前のほうにはならないのでしょうね。手ぬぐいが14列目だと飛んできません、笑

10時45分の鏡割りには間に合わず、20分並んで、振る舞い酒にありついて(昨年はもうなかった)、曲芸、幕間の獅子舞とにぎやかな初日。今年は寺島しのぶはいなかったけど、冨司純子さんはいた。菊之助の同級生らしき何人か連れ立って受付を訪問していた。その対応は母親の顔だった。

中村座の1789年、フランス革命の年の、顔見世狂言です。菊五郎は、精力的に復活狂言を国立でやっていますが、顔見世狂言や正月狂言は難しいなあと改めて思います。正月なら曽我物、顔見世は暫、雪景色の世話物、身をやつす等々、決まりごとにしたがっており、筋はある意味、無茶苦茶。これをある程度整理して上演するというのは、国立劇場及び菊五郎劇団の苦労は大変なものだろう。こうした復活狂言がまた200年上演されないとしたら、それもなんだかなあという話になる。通しとしては筋がかなり混乱しているので、正月の復活ということ以外では難しい。じゃあ、その中の名場面ということになると、要するに、お決まりの曽我物なり暫なりで、本家がある。歌舞伎十八番を市川宗家以外が演じやすくするという使い方くらいしか、なかなかなあと。

さて、菊五郎、悪人と善人の二役だが、いまひとつ存在感に欠ける。児雷弥や十二夜の時のように脇で支えるに近い。菊之助、メインで演じた小女狐、いいんだけど、彼のための立ち回り、女形というのもあるのだろうけど、もう少し、大きく暴れても良かったのではないか。若いんだから海老反りくらいじゃなくて。松緑、最後の暫は、声も通っていたし、それなりの存在感。見直した。時蔵、田之助らが脇を固める。

復活狂言ですし、初日ですし、プログラムに書いてある筋で割愛されている部分もあったりして、最後まで手直しがあったのでしょう。でも、拍手をする場面とか、イヤホンガイドで言うとか、大向こうさんと打ち合わせするとか、そういうのが必要じゃないかと思った。

後半の幕間で芝雀さんをお見かけしました。今日の演舞場は、夜の部がないんですね。絶間姫が終わって駆けつけたのでしょうか。山川静夫さんが、NHKでしょうか、幕間でやってました。あの方も、長いというか、後進を育てなかったというか。。。


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