愛猫・西子と飼い主・たっちーの日常

亡き西子とキジロウ、ひとりっ子を満喫していたわおんのもとに登場した白猫ちくわ、その飼い主・たっちーの日常…です。

思い出の猫

2006年03月20日 | 西子
 前回は初代猫・ミーコのお話しをしたので今回は2代目猫・センベイのお話しをしようと思います。
 このコは僕が中学生のときに姉(現在は3児の母で大阪在住)がどっかからもらってきた茶トラの猫。西子に劣らずかなり個性的な猫でした。
 まず食べるのがとっても下手。チクワが好物だったのですが、食べるときに犬歯に刺さってしまいよく顔を洗うようにしながら食べてました。それを思うと犬歯1本でカタカタと音を立てながらドライのキャットフードを食べている西子ってとっても器用なのかも。そのくせ、食べ物に関してはひどくわがまま。食べたくないもの(決して嫌いなものではない)は徹底して食べない。こちらも維持になって、お皿に放置したまま放っておくと、どっかから仲間の猫を連れてきて食べさせていました。さらに、近所の猫好きのおばあさんの家にごはんをねだりに行って好きなものばかりご馳走になる始末。食べ物に関してはとっても悪知恵の働く猫でした。
 こんなセンベイでしたが、かなりの狩好き。家の中と外を自由に行き来できるようにしていたのでよく虫とか捕ってきました。でも、虫なんかまだいいほうで、何だか見たこともないような鳥の残骸を持ってきたこともありましたし、近所の幼稚園で飼っていたウサギを捕ったこともありました。死後硬直したウサギの脇にちょこんと座っていたセンベイをみたときなんだか野生を感じましたねぇ。このとき、よっぽど幼稚園に謝りに行こうと思ったのですが、気まずさが先に立ってしまい黙ったまま現在に至っています。幼稚園のみなさんごめんなさいって、今さらこんなところで誤ってもしょうがないのですが…。
 ある朝、センベイが玄関先でとっても大きな声で鳴いていました。あんまり、大きな声だったものですから、近所の人たちも何ごとかと出てくるくらい。どうしたのかと思って、玄関を開けると、左前足をネズミ捕りに挟まれています。このとき、住んでいた千葉・松戸には当時まだ畑がたくさん残っていて、畑に出没するモグラ駆除のために仕掛けたネズミ捕りに引っかかったのでした。しかし、事もあろうに猫の分際でネズミ捕りに引っかかるなんて…。近所の人たちの心配しつつも笑いを堪えきれないといった表情が未だに忘れられません。ネズミ捕りを外してやると、挟まれていた前足がパンパンに腫れています。「病院に連れて行かなくちゃ」なんて思っていたのですが、骨には異常がなかったようで、ペロペロ舐めていると思ったら、夕方にはすっかり直っていました。猫の回復力恐るべし、です。
 センベイが来てから7年ほど経ったころ、家庭の事情があって、近所に引っ越しました。でも、転居先はペット禁止。黙って飼っていたのですが、今までのように家の中と外を自由に行き来できなくなくなったセンベイは、それまでしなかった家の中での粗相をするようになったり…。かなりストレスが溜まっていたようです。そのうち、あまり家にいつかなくなってしまいました。以前住んでいた家は、近かったためそちらに出没し、ほどなくして、その家の新しい住人に看取られて死んでしまいました。
 当時、まだ存命だった祖母(前回の「猫山」の話をした祖母です)は「猫は家に付くっていうから」などといっていましたが、このとき何だかセンベイにとっても申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまったことを覚えています。
 西子と初めて会って連れていこうって思った気持ちと、そのときのセンベイに対する申し訳ない気持ちは、僕の中のどこかで繋がっているような気がしています。
 センベイにしてあげられなかったことを、西子にはしてあげよう…と思うのですが、意味不明に大きな声で鳴く西子を見ると「エエカゲンにせんかい!」なんて思ってしまうのでした。
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