Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

ヒガンバナ

2009-09-23 20:58:36 | 農村環境

 モグラに関しては毎年触れている。今年は家周りの草取りが追いつかなくて、今だ一度も草取りをしていないような場所が残っている。昨日も今年初めての草取りをした生垣の下、みごとにモグラの通り道が廻らされていた。このところ雨が降らなかったということもあるが、生垣に沿って植えてあるシバザクラがずいぶんと枯れてしまった。毎年石垣の上に這っているシバザクラはある程度枯れてしまうものなのだが、今年はとくにそれが目立つ。これは天候のせだけではなく、モグラによるところが大きい。根根との土を持ち上げてしまうから乾ききってしまう。とくに根の浅いものにとってはモグラの徘徊は影響する。そんな徘徊後の地面をほったらかしにしておけば枯れても仕方ないわけだ。そういう意味では草取りが間に合わなかったということは大きい。とくに周辺の土地より済みやすいとなればそこにどんどんやってくる。我が家の庭はまさにそんなモグラにとっては好条件のようだ。

  肉食というから草の根を食べるというわけではないようだが、空洞化した土地を常に踏んでいないといけなくなる。肉食ということで害虫を退治してくれるというメリットもあるのだろうが、そうはいってもモグラの活動は激しすぎる。関西ではヒガンバナを畦に植えることが多いという。ちょうどこの季節はヒガンバナが咲く季節であるが、このヒガンバナをモグラは嫌がるという。モグラ除けにヒガンバナが良いと聞いて、妻は実家の土手に増やしている。花の咲くころには葉がないが、花のないときには葉が茂って畦を保護するともいう。

  さてそんなヒガンバナを畦に増やしているのだが、畑の端にはモグラ脅しがいくつも立っている。モグラ脅しは地面を揺らしてモグラを近づけないという意図があるらしいが、モグラは慣れてしまえば効力がなくなるという。モグラ脅しというとペットボトルで作ることが知られているが、ヒガンバナの背景にいくつも立っているものは木製のプロペラのもの。ペットボトルにくらべればより強い振動を与えることができる。我が家でも家を建ててしばらくのころは電動の振動機を地面にいくつも埋めたものだ。ところがほとんど効かない。いまだに電池切れのまま何年も地面にそれは刺さったままだ。振動といえば、これも以前「しょうぶはたき」について触れたことがあるが、モグラ叩きの行事というものがあった。モグラによって空洞化された地面を見ていると、子どもたちに地面を叩かせてモグラを避けるという意図も現実的で解るような気がする。本来はしょうぶではたくのだから病を「はたく」意味があったのだろうが、実益をそこに関連させて「もぐら叩き」としての意味も持たせたのだろう。

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