毎年ここで話題にしている土手の草刈をした。土手にある木2本は桑の木である。伐っても根が残っているから再び枝を張ってくる。ある意味、崩落防止の役も負っているので、とりあえず伸びたら伐るを繰り返している。真ん中から右手へ30メートル近く、左手に40メートルほど法は続く。そして右手の道路下の法面も我が家の土地のため、そこも草を刈った。ずっと傾斜地に踏ん張って刈る作業だったから、家に帰ってほぼ転寝して夜は終わった。したがってこの日記も翌日書いているというわけだ。
刈った土手に点々と草が残っているが、これらは月見草である。あちこちに出ているので、すべて残すというわけにもいかず、伸びているものは「残した」といった感じ。これらを残すように刈るのも、結構面倒くさい。
この土手の問題点は左側の上部、柵のようなものが見えるもの。これは通称「丸太柵」と言っているもので、災害で畦畔が崩れて復旧する際に施工されたもの。その下にはフトン籠が施工されている。畦畔の災害復旧では、長野県内では多用されている工作物だが、あくまでも法面が安定するまでの一時的なもの。5年以上前に復旧された際に設置されたものだが、木は腐ってきていて、間もなく朽ち果てる。この工法を安易にお役所では採用するが、実はとても厄介な代物。近ごろの土建屋さんは、盛土を入念に施工しない会社がいて、この柵の周囲は施工しても法面がしっかりしていない。ようは転圧不足は否めず、これがために再び崩れても不思議ではない。我が家のケースでも、施工して間もなく丸太柵の上を歩くと足が沈むほどで、ふわふわ状態だった。もちろん今も変わらないが、この工作物は設けない方が法面は安定する。わたしの会社はこうした復旧に関わっているのだが、後輩たちにはこんな工作物は「設計するな」というのだが、なかなか聞いてもらえない。
もうひとつ写真上に赤丸で示しているのは湧水である。この湧水はここから40メートルほど左手の法面から湧出しているもので、1年中そこそこの水が出ていて、枯れることはない。ここの草を刈る際には、手を洗ったり、都合よく利用している。