すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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地方出版文化功労賞表彰式(ブックインとっとり2012)

2012年10月20日 | 日記

  ブックインとっとり第25回地方文化功労賞の表彰式が県立図書館であり、参加させていただきました。この賞は鳥取と東京を除く、各地方で出版された書籍を鳥取県内三カ所に集め、市民の投票で10冊前後に絞り、11人の審査員が熟読。著者と出版者を表彰するというユニークなものです。私が朝日新聞社の記者だったときに、ちょうど20回を迎えられたので、全国を飛び回って受賞者たちと会い、連載記事にまとめたことを昨日のことのように思い出します。

   今回は功労賞の該当作はありませんでしたが、東北出版企画の「東北  ダイコン  風土誌」(佐々木寿著)と吉備人出版の「愛だ!上山棚田団ー限界集落とは言わせない」(協創LLP出版プロジェクト著)に奨励賞、南方新社の「奄美沖縄  環境史資料集成」(安渓遊地著)に特別賞が贈られました。

  表彰式では小谷寛実行委員長の挨拶、斎藤明彦審査員長講評、藤井喜臣副知事の受賞者にへの祝辞の後、受賞者のみなさんのミニ講演会もありました。

 

   佐々木さんは石巻北高校の学校長を最後に退職した農業科教諭。葉っぱしか食べないコゼラダイコンを生徒たちと栽培したことから、地ダイコンに興味を持ち、各地を踏襲して調べた結果を表したという。佐々木さんは「奥羽山脈、最上川、塩の道に地ダイコンはある。それは文化の集積地でもあった。30年前から遺伝資源と生徒たちと言ってきたが、なくなろうとして、やっとその価値が認めらてきた。地ダイコンには地方の文化、歴史が集積されている。たかがダイコン、されどダイコンです」と話されました。

 

  協創LLPからは原田明代表が、仲間6人と共に登壇されました。「半農半X」という本と出会い、農業をしながら好きなことをする生き方がしたくなり、電通を55歳で早期退職。有限事業責任組合である協創LLPとで会う。農作放棄をしていた棚田の再生と取り組んでいたので、「本を作ったら」と提案したことから、この本は生まれることになった。本づくりを始めたところ、吉備人出版が創立15周年を記念して本の原作を募集していることを知り、クラウドでみんなで編集して応募した。すると最優秀賞になったが、そこからリライト作業が必要に。原田さんはダウン。仲間が執筆を代わってくれ、脱稿ができた。「この本読んで上山に来てください。それがブッツクインですね」と原田さんは話を締めくくられました。

 

  最後に話をされたにはのは安渓さん。オカリナの演奏からスピーチは始まりました。地域研究はハートとブレイクのバランスが大事。地元の方こそ先生、地球が教室」という安渓さん。宮本常一、伊谷純一郎、津野幸人の3人が恩師だそうです。フィールドワークを中心に研究活動をしてきたので、聞いてしまった者の地域の責任として出版してきたそうです。それで奄美の出そうと南方新社に相談したところ、「今どき、固めの小さな本は全く売れません。後世に残るような分厚いでもなければ」との返事でできたのが、この本だったそうで、ならばと14人の研究者に編集者も入ってもらって合宿してPDFにして作成したといい、それで840ページになったそうです。 

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