the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 




GITANESが美味いのは習慣だからだろう。
それとは無関係に・・・。


三回忌は終り、墓へ。


小さい寺の小さい墓地なので、それほど多くの墓は並んでいない。

古い桜の木が一本あって、枝を広げたその真下がわが家の
墓である。
さくらのシーズンはさぞ壮観だろうし、花びらが墓石を
覆い尽くしているのだろう。

ところが、今のシーズンは何で覆われているかというと、
ウヨウヨと蠢く毛虫である。

とにかくその桜の木の下至るところに毛虫が這い回っていた。
お坊さんも「今年はちょっと多すぎますねえ」と言いながら
殺生をする訳にはいかないので、慎重に歩いていた。

枝、葉の上にも毛虫があちこちに乗っかっていて、
枝が風に揺れるたびにボトボトと落下してくる。
それをさけながらの掃除と供養だから忙しい。

「まあそれでも、この毛虫もシーズンが来たらきれいな蝶に
変身して空に飛び立つんですねえ・・・」と誰かが言ったら、
坊さんは間髪を入れずに

「いえ、蛾です。」
「は?」
「蛾になります。全部蛾になります。」



皆無言になり、その中を風がふーッと辺りを抜けた。

また枝からボトボトと毛虫が落ちてきた。



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コメント
 
 
 
Unknown (風信子)
2009-09-10 19:52:25
桜の木の下の墓に入るというのは
かつての私の希望でしたが、
なるほどそんな裏事情もあるのですね。
しかし、
桜と毛虫という対極の状況を産み出すお墓参りは、
いろいろな人々にさまざまなエピソードを残しそうで、
それも貴殿のご一族の楽しい思い出として、
これからの人生を彩るのではないでしょうか。

私は今は鳥葬を希望しているのですが、
同居人が、遺体を担いでチベットの山頂まで行くのは
いくらなんでも荷が重過ぎるというので断念した次第です。


しかし、初めて同居人の実家に挨拶に伺ったとき、
生まれて初めて行く土地で、同居人の実家のお墓参りをして、
“私も死んだらこのお墓に入るのか”と思ったときの、
あのなんとも言い難い、
本当に初めて足を踏み入れた見ず知らずの土地に
納骨されるであろうという気分は、
きっと殿方には計り知れない感情だと思います。

まあ死んでしまえばどこに埋められようが、
本人の預かり知らぬところなのですが。

しかし、その後同居人の実家に帰るたびに訪ねた
本家の叔父様叔母様が亡くなり、
とても親切にして下さり、それなりの思い出もできた
お二人と同じお墓に入るのかと思うと、
まあそれはそれでいいかと思える今日この頃です。
 
 
 
Unknown (SGC)
2009-09-11 09:49:48
鳥葬は、きれいさっぱり完食してくれるなら
諦めもつきますが、選り好みされそうで抵抗があります。
目玉は食うけど、肺は要らん とか。

風葬はなかなか風情があって良さそうですが、
腐るのもイヤです。


墓についてですが、男性であっても
そして自分の家系の墓であっても
まったく抵抗がないという訳ではないような
気がします。
親族がみんな仲良しではないでしょうし、
顔も見たことない人も多いだろうし。

ホンの身近な人と、そして先に亡くなった犬
と一緒の墓に入るのなら楽しそうです。

でもまあ、死んでしまってからのことだし
田舎の小さい山の中腹にある寺で、
静かだからいいかなあ と思っています。
 
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