夏実は夏実!おばあちゃんからのプレゼント!

2008年12月03日 | 活動報告

ばあちゃんは

周りの人やじいちゃんと

いっぱいけんかして

たくさんぶつかって

角が取れてまぁるくなっちゃった。

今はのんびりしてるなぁ。

このまぁるく優しい言葉は、いつも私の心の底で、気持ちのクッションになっている。

中学2年から仲良かった友達との気持ちのすれ違いから友達をなくし、他の友人たちも信じられなくなることから学校に行くのが重荷になった。毎朝親から学校へ連絡してもらいながら親に申し訳ない、しかし学校には行きたくないという葛藤から、自分の手の甲につめを立てるのがわたしの癖になっていた。

母の提案から父の実家の自然豊な笹子に行くことになった。笹子では祖父母の手によりよく耕された畑の土がいつでも私を優しく包んでくれた。祖母からはいちごの収穫係に任命され、いちごの成長に私は親心に似た感覚を味わっていた。笹子では祖母とたくさん話をした。その中で祖母から冒頭の言葉を贈られた。笹子に行く前は、勉強ができて、人のことを気遣い、だれにでも優しく、行儀も良い-----憧れていた自分像に向かおうとする私だった。しかし、この祖母が贈ってくれた言葉を聴いて、私の中で何かがすとんと落ちた気がした。「ぶつかってもいいんだよ。」「ぶつかったからこそ、まぁるくなれるんだよ。」と言われた気がした。「ああ、ぶつかってみようかな。やってみないと何も変わらないもんな。」

笹子から戻り登校を再開した学校生活では以前よりも人といることに気負いがなくなったように思う。自分の陰の部分を見つめ前ほど自分が嫌いではなくなった。

先日、両親と笹子に行き、大きくなった野菜を見て、私にはどこか一つでも成長した部分があるのか、自分が前に進んだのか、後ろに戻ったのか、どうにもわからなかった。

が、笹子の空気を吸っていると気持ちが楽になる。笹子で過ごした自分がいなければ今も私は「いい子」になろうとしていて、上辺だけの自分しか見ることができなかったと思う。あのころの自分は大嫌いだったけれど、感謝できるところもある。これからはきっと、楽にいける。(読売新聞掲載作文より12月3日朝刊)

第58回全国小中学校作文コンクールで文部科学大臣賞に輝いた秋田県由利本荘市立本荘南中学校3年太田夏実さんの作文を一部抜粋とあらすじをご紹介です。母校の後輩の受賞心からお祝い申し上げます。作文には、友達との関係に悩み葛藤していたとき、自然豊かな鳥海山の麓で、おばあちゃんとのふれあいの中で自分自身のことを見つめられるようになった心のうちが臨場感を持って書かれています。思わず「夏実ちゃん頑張って」と声をかけたくなるほど 表現豊かな文章に吸い込まれていきます。これからもたくさんの人と出会い大きく成長してください。また、秋田は、小中学生の学力全国1位を誇っています。秋田には、子供たちを情緒豊かに育てる環境があります。子供たちの努力に報いるためにも我々大人がもっと頑張り、秋田の良さを守っていかなければと改めて実感いたしました。是非、子供たちはもちろん大人にも読んでいただきたい作文です。

今日は、寒さが和らぎ、街頭演説・訪問活動が順調に進んでいます。


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