こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

日本市場「完全開放」

2009年09月26日 | 読書ノート
売られ続ける日本、買い漁るアメリカ―米国の対日改造プログラムと消える未来
本山 美彦
ビジネス社

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   いわく,

  「日本市場の「完全開放」のゴールを2010年と決めた米国は,肉や野菜を始めとし
た食品,電気通信,金融,建設,保険,法律,学校,証券市場など,ありとあらゆる
社会構造の「最終改造」に入った。開放という美辞麗句の下,痛みを伴う構造改革
の果てに我々日本人がたどり着くのは,これまで経験したことのない想像を絶する
下流社会と植民国家の誕生である。(帯)」 とある。

 私流に,日米関係は,
・ 第一期 敗戦後から朝鮮戦争まで
・ 第二期 朝鮮戦争後からベルリン崩壊(東西冷戦終結)まで
・ 第三期 東西冷戦後から今日まで
 の大きく三つの時期に分けて考えるのが良いと思っているが,本山氏の分析は私
の考える第三期の日米関係の実相に迫るもの。

 第三期の折り返し点。約10年前。仕事の兼ね合いで,航空関係の人たちとお会い
する機会がしばしばあったが,彼らが異口同音に発していた言葉は,
 
 グローバルスタンダード

 であったが,その実は,アメリカンスタンダードであった 。ここで,稼ぎ頭がひよこ
の面倒を見るという,美しき日本的美風は風前の灯へ変質する。

 デルタやアメリカンにおんぶしてもらうしかない,ジャパニーズフラッグキャリアの,
行く末は,既にこの時,決定付けられていたと考えて差し支えあるまい。企業のトップ
自ら街頭でティッシュを配るのは,何かを暗示しているような気がする。


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