こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

ホリエモン70日抗争 & 鹿内VS日枝

2005年09月23日 | 読書ノート

 元はといえば,『メディアの支配者』を読むに至ったのは,ホリエモン対フジテレビの70日抗争がきっかけだった。背後に,鹿内一族のフジサンケイ支配の歴史があり,フジテレビ日枝による鹿内追放のシナリオに,ホリエモンが殴りこみをかけるという構図。加えて,その後,ホリエモンが,反逆者,しずかちゃんいじめに走ったことから,ほりえもん,そのものにも傾斜してみたが・・・。

 『メディアの支配者』を読み終えてみて感じるのは,ソコハカトナイ落胆である。単なる権力闘争ではないか。この人たちは,一体何をやっているのだろう。日本を代表するメディアの担い手として恥ずかしくないのだろうか。などと,限りなく,なさけない気持になった。
 権力闘争ということなら,初代の徹底した,かつ,剥き出しの闘争はキワモノだ。ある意味学ぶべきところもある。しかし,鹿内(宏明)VS日枝抗争はいかがなものか。ホリエモンに付け入る隙を与えたのも,この抗争のレベルの低さの象徴なのではないだろうか。 

 唯一得られたのは,宏明氏の挫折にかかる”失敗の教訓”である。人の情と機微に通じ,イニシアティブの源泉を押さえた上で,パワーバランスをとることが,支配・コントロールの要諦である,という教訓である。そのための戦略・戦術を固めてから,行動を起こさないと足元をすくわれるという,戒めである。

 
  『メディアの支配者』は,とてもよく書かれた本で,このブログを読まれた方には,是非,ご一読いただきたいと思うけれど,時間がないがとりあえず全体像をと言われる方は,こちらのサイト『系図で見る近現代「第31回 かつて3代にわたり、フジサンケイグループを支配した鹿内家とは?」』  をご覧いただければ,10分で,ホリエモン騒動から鹿内支配が学べる。簡潔・明瞭よくまとまっている。他のシリーズもおもしろい。


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