こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

罪と罰,だが償いはどこに?

2005年02月15日 | 読書ノート
を読んでいます。弁護士の中嶋博行さんが書かれた本です。低年齢化・凶悪化が進むばかりの青少年犯罪。傷つく被害者とのさばる加害者の矛盾が鋭く分析されています。被害者の方々の心情を察すると暗澹たる気持ちになります。

 草薙厚子『少年A矯正2500日全記録』(2004年ブックレビュー8月)を読んで,矯正に向け全力で戦っている関係者の方々に頭が下がり,そんな努力の積み重ねが「性善説」に希望を持たせると思った気持ちも,その後のAの暴行報道で裏切られたような悲しい気持ちになりました。
  
 また,「罪と罰,だが償いはどこに?」でも取り上げられている,コロンバイン高校事件は,高校生のサブマシンガンによる殺傷事件(死者13人,負傷者23人)ですが,犯人との交友関係から,共犯の嫌疑を受けたブルックス・ブラウンの『コロンバイン・ハイスクール・ダイヤリー』(2004年ブックレビュー10月)では,

 犠牲者の1人クリスチャンの女生徒が殺される直前に「あなたたちを許す」といい,犯行直後に彼女のご両親が「犯人を許す」とコメントされたに衝撃を受けました。「頼むからこんな痛ましい罪を犯さないでくれ!」と腹の底から叫びたい,そんな衝動にかられました。

 僕たち・私たちは一体どこへ向かって行こうとしているのでしょうか?
  

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