こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

『アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書』を読む

2005年03月24日 | 読書ノート
 ジェームズ・M・バーダマン編『アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書』を読んでいる。建国当時のところと,第2次大戦前後のところの拾い読みだ。Native American のとらえかたの誤りや日系アメリカ人の強制収容所にみる差別的扱いに対する反省などがストレートに表現されていて感心した。一方,パールハーバーは相当,米国のプライドを傷つけようで,恨み・辛みタラタラの部分。また,日本軍の米国捕虜に対する非人道的な扱いにも,相当,過敏に反応している部分。などが気にかかった。さらに,残念でならないのは,日本人の執拗な抵抗で終戦にいたらず,やむなく,原爆投下に至ったというくだり。被爆の地,広島に生まれ育った者にとって,原爆投下の正当化は,心情的に受け入れがたいものがある。

 それにしても,これって,本当に,小学生が学ぶ内容なのだろうか。内容が結構濃いので驚いた。中学生から高校生くらいの内容と言っても,おかしくないのではないだろうか。
 ちなみに,スペインが胡椒を欲した話。かつて世界史を習ったとき,コショウなんぞは肉のにおいをちょっと消すぐらい威力しかないのに,香辛料探しに何故あんなに血眼になったのか,良く理解できなかった(ああ,恥ずかしい。)のですが,次の記載で合点がいった。

「Do you think it's strange that Columbus and the King and Queen would go to all that trouble just for pepper? Well,they didn't have refrigerators to keep their meat from spoiling.Their dinners didn't taste very good at all! They believed the pepper would keep the meat fresher,and the spices would cover up other bad tastes. They didn't know how to grow their own pepper. 」

胡椒は防腐剤だと信じられていたのである。冷蔵庫がわりなんじゃのお。・・・と妙なところ感心した。

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