こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

モーツアルト生誕250周年

2006年01月09日 | Weblog
大逆転

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

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 何気に,NHKのクローズアップ現代を見ていたら,モーツアルト生誕250周年の特集をやっていた。”モーツアルト特集だなんて”クローズアップ現代も種が尽きたのか新趣向なのか一瞬アレレと思ったが,実は,今,クラシックはブームらしい。1万枚売れれば万々歳のこの業界にあって,70万枚にいたるヒット商品(モーツアルト全集だったかな?)も生まれているという。(まさしくクローズアップ現代じゃ!)

 特集を見ながら,モーツアルトも生誕250周年になるのか,と思うとちょいと感慨深くなった。伸び伸びして軽快。天真爛漫な旋律は魔法のように淀みなく心地よい。止まることのないメロディラインは宝石のような輝きを放ち,永久の祝福を与えてくれる。やんちゃな展開が,いつまでも,子どもでいさせてもらえるようなメルヘンを奏でる。

 そんなモーツアルトに,いつ,どこで,どうして魅せられたか辿っていて,ふと,思い出したのが,この映画『大逆転』である。エディ・マーフィーとダン・エイクロドがコミカルに描く,富める者と富まざる者の大逆転劇は,リズミカルで視聴者を飽きさせない良作であるが,さらに良かったのは,オープニングに使われている,モーツアルトのフィガロの結婚である。モーツアルトといわれても,これっぽっちも良いとは感じなかったのに,『大逆転』のオープニングで,しっかりノックアウトされてしまった。

 以来,モーツアルトはお気に入りなっていたのだが,すっかり,おっさんになってからは,そのテンポの良さが逆にうざい存在になってきていた。(歳はとりたくありませんねえ!)だが,そこは奥の深いモーツアルト。最近,iPod movie で良く聞いている曲にレクレイムというのがあって,実はその曲,モーツアルトの最晩年(35歳没)の作品であるとのことだった。やっぱり天才なのである。玉手箱のように気持の良い音を繰り出すマジシャン,モーツアルト。

 科学的にも,彼の奏でる音は心地よいものだと,クローズアップ現代でも取材でも言われていた。2002年に,トリノの研究でノーベル賞を受賞した小柴さんもモーツアルトファン。何年もの時を超えて,聞いている人を直接心地よくすることのできるモーツアルトはうらやましい。音楽の表現力にはかなわない,と言われていたのが印象的であった。

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