トリCのブログ

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代表が生き返る…はず

2018-04-09 17:49:02 | サッカー

ハリル解任って事で。最近の内容であれば仕方がない。何よりも選手が全くやる気がない。ブラック企業の残業風景みたいな。


何故これだけやる気がないかと言えば、日本の社会風土も大きい。日本の社会は現場主義でついでに上下関係がはっきりしている。現場はベテランが仕切り、若手がそれに答えて必死になって働くことで成り立つ。経営トップは若手との関係は希薄で、ベテランからのホウレンソウで組織を動かす。サッカーチームも基本同じだ。


しかしハリルは徹底した個人主義で、トップの監督の下のもと、全て平等に競わせ上下関係を壊した。守備に関しても全員でバランスを、というよりも一人一人が責任を持って失敗したら明らかに本人の失敗、という空気を作り出した。これは守備に関して日本人の感覚は、相手からボールを奪う=自分の功績、という意識が非常に希薄なので心理的な重圧だけを加えた事になる。スポーツの中で鉄壁の守備、というものをカッコイイと思う文化は日本にはない。こういうスポーツ文化の違いは、協会がしっかり外国人監督に説明しなければならないが、何度も何度もこういう失敗を繰り返しているところを見ると、協会の人自体が日本人の常識だけなのではないか、と思える。


ハリル的には生きのいい若手が動きの鈍いベテランを淘汰することで、チームを若返らせる必要性を感じていたのだろうが、ベテランのいない若手だけの現場は、日本人には責任と失敗だけが重くのしかかる、つまりは誰も功績をアピールする為に躍起になるのではなく、下手を打たない様に目立たない様にふるまうだけである。


もっとも自分は、海外にサッカー選手が行った時に、決まって陥るベンチ要員コースは、実力よりもこういった日本企業の風土病なのだと思う。


監督が西野氏になって、恐らくベテランと若手が一体となり、守備はコンパクトに責任が不明瞭になり、攻撃時も横パス、バックパスが増え「日本っぽい」パスサッカーになるのだろう、と思う。まあそれで、全員が、それこそベテランも若手も生き生きとするなら結果はずっと良くなるはずである。本田は苦しい時に帰る場所がないのが日本の弱みだと言ったが、実は日本なりに帰る場所はあるのだ。