朝日新聞の慰安婦ねつ造報道で思うのは今年は耳が聞こえない作曲家疑惑、STAP細胞ねつ造事件と立て続けに似たパターンの疑惑が一大事になった年だった事だ。
共通するのは「叩きにくい対象を利用したねつ造」だという点にある。
説明するまでもないが
慰安婦の場合は老婆
作曲家の場合は聾唖
STAP細胞の場合は若い女性研究者
世間的によれよれのお婆さん、見た目のいい女性、子供、身体障碍者が必死で訴えれば疑う人は少ない。それに対して最も疑いの目で見られるのは金に汚なそうな中年男だ。
例えば小沢一郎氏が「日本から自衛隊と米軍をなくして規模が半分程度の国連軍を置けば東アジアの安全保障は十分守られる」と言ったと仮定すれば
撤退基地周辺の地価の高騰を狙ってるのか、とか国連軍の大半がそのうち中国や朝鮮の軍になるんじゃないか、更には反米票をかき集めて野党を統合し外国人参政権狙い→沖縄独立で闇献金か?などと疑ってしまうが
若くて美人(かわいい)な女性が「自衛隊と米軍をなくして規模が半分程度の国連軍を置けば安全保障は十分守られるのではないでしょうか」などと涙目で訴えれば
ああ、この人は沖縄の豊かな海を返してほしいんだ、と(一般の人は)思ってしまう。
弱者詐欺はこういったイメージを利用する。例えば昔清純派アイドルで売った人なんかを募金団体などの宣伝塔に使えば金持ってる中年男からゲットし放題でぼろ儲けじゃね?www的な発想というか(あくまで例です)。
詐欺連中は「弱者」を前面に出す事で疑惑の目を向けてくる人間に対して世間に「この人は弱者に対して横暴できっと心の狭い人間なんだ」というカウンターイメージを貼ってくる。2重に防壁を作っているわけだ。
また、騙される側の心理もある。慰安婦の話を聞いて素直に信じる人間は「良心がある人間」と世間にアピール出来る(日本では苦しくなってきたが)。こういう人はどうやら詐欺話だったらしい、となっても簡単には認められない。「私は良い人」アピールを撤回して「良い人に見られたい一心で騙されました」とは言いにくいからだ。このタイプの人間はプライドが高いので品格ある自分の株を落とす真似などはしたくはない。その結果、この嘘を暴いた人間を逆恨みし徹底して相手の品位を落としたり(相対的に自分の品位が上がると思い込んでいる)信用ならない人間だと周囲に触れ回る事になる。
ひとつ念を押すが韓国の女性大統領個人の事だけを言っているわけではない。こういった詐欺話をついつい信じてしまうタイプの人全般の話である。
似た様なものにテレビの募金イベントがある(これはさすがに詐欺ではないが)。
本来、募金の目的は不遇の環境にある人の為だ。しかしテレビ募金の場合主目的は「そういう人達のために頑張る私たち」アピールに主目的が移っている。こういう行為で満足感が得られる人は総じて弱者詐欺にあう可能性を持っている。
この類は金を集める方も払う方も両者「自認する良い人」なので非常にやっかいだ。
朝日新聞も韓国も慰安婦に対しては「ものすごく自分は良い事をしている」という自意識の塊である。これに異論を唱える人たちが彼らにはどう見えるか。安倍首相や産経新聞が憎くて憎くて夜も眠れない心情が少しは分かるのではないだろうか。
逆恨みも甚だしいが真実がどうなのかが重要ではなく良い事をしている私たちという自己陶酔状態から目を覚ませとばかりにバケツで水をかけられた事が不快なのである。慰安婦よりもバケツを持った人間が何よりも許せない、と。
産経新聞記者の朴大統領の名誉棄損の問題も報道の自由の問題ではないのだ。大統領本人にとって自分は人権擁護派の良い人(ノーベル平和賞級)なのにその良い人を捕まえて不倫疑惑報道は報道の自由よりもずっと大事だということになる。例え不倫をしていても、だ。