トリCのブログ

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蓮舫氏の危うさ

2016-09-16 12:47:37 | 政治

蓮舫氏が新たな民進党代表になった。民進党のサポーター投票でも圧倒したのだから二重国籍問題(発言)は党内ではそれほど障害にはならないようだ。多くの日本人が台湾の政治事情を知っていないだろうから、蓮舫発言も大事にならなかった、という事だろう。

 

ただ、蓮舫氏本人の場合は台湾の政治事情を当然だが「知っているはず」なのに二重国籍の問題に答える形でかなり怖い考えが含まれていた(知らないなら知らないでそれはどうかと思う)。


氏の発言では「台湾は国ではない」→「中国の国籍は日本の国籍を持った時点で自動で消滅なので二重国籍ではない」という論法だった。蓮舫押しの面々は例のパターンで「文句を言っているのは差別主義者でヘイトスピーチだ」などと火に油を注ぐ。


まず台湾は国ではない、中国の一部だ、と主張しているのは中国共産党だ。台湾は中国本土に元々政権があったが日本と戦って弱ったところを共産党に追い出された。だからしばらく「本土+台湾」は我が政権のもの、と主張してきた。


しかし数にものを言わせた中国共産党に二択を迫られた世界各国はほとんど中国本土が本体=共産党が正当な支配者、と認めたので台湾政府は孤立してしまった。ここから台湾の内部で本土から独立派、あくまでも(台湾政権中心の)本土統一派、色物としては共産党に併合されたい派、このままぬるま湯派などが生まれた。


SMAPで言えばジャニーズ事務所が中国本土、マネージャーが台湾、SMAPメンバー自身は台湾人という自覚がある中で蓮舫発言は「SMAPはジャニーズあってのSMAP、台湾はジャニーズじゃない」という事を言っている。


これを日本の首相が言えばどうなるか。例えば台湾で大災害でも起こった時に中国が「国内(台湾)で国民が困窮しているので中国人民軍を大量に派兵することにした」場合、日本は認めるよ、という意味にとられる。


恐らく、こういった点を本人にしつこく言えば発言は即座に撤回され180度違う見解(言い訳)が出されるだろう。


政治思想の深さが大してなくその瞬間の人気取りに長けた政治家によくある失言の類だ。日本で言えば鳩山、韓国の現職大統領などと同類に感じられる。こういうタイプは自分の発言に首を絞められて右往左往する政策に終始するのがパターンだ。


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法務省は「我が国の国籍事務において、台湾出身の方に、中華人民共和国(中国)の法律を適用してはおりません」との見解を公表。


↑先に書いた台湾事情を知っていれば当然の見解なのだが、新聞でも堂々と蓮舫と同じ事を書いているところがあったようだが、ほんとにプロなのかと。

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アジア最終予選第2試合

2016-09-08 12:18:19 | サッカー

昨日のタイ戦は1990年代にタイムワープして現代の日本代表が過去の日本代表と戦ったような試合だった。


タイではサッカーブームが訪れている、と何度かBSで言っていたが確かに会場はそんな空気があった。女性客が多く、チャンスと思える場面で黄色い歓声が沸く。実際はボールの供給路が完全に断たれる方向に追い込まれている場面も多いがボールだけ見ている観客が多いとこんな空気になる。何とも懐かしい。


タイの選手は国内でボール扱いが上手な選手を集めているのだろう。頻繁にノールックパス、ヒールパス、狭いエリアを狙って(キラー)パスなどを試そうとする。恐らくまだ体の大きい選手が本来のフィジカルを身に着けていないリーグなので体格の小さいボール回しの上手な選手が代表に選ばれる時期なのではないか。国内リーグで目の覚めるようなスーパープレーをする選手達が日本のボール先を想定した単純なプレスにミスパスを連発し、観客からため息が出る。


観客はレベルの差が分かっている様で分かってはいないだろう。サッカーは足技が器用な選手がレベルが高いわけではない。瞬間的な状況判断・分析、妨害してくる相手に押し勝つフィジカル、位置取り、制空権、スピード、等々がずっと重要だ。ボール扱いはその後のテーマだと言っていい。


対称的だったのは初戦のUAEだ。ボール扱いでは日本が圧倒してるとは思うが長い合宿と同じ少数クラブから選んだ選手たちは先に俺が上げたサッカーの重要な要素はかなりうまく消化してきた。あのスタンスならパス回しに特化した選手が多い日本の攻撃陣は何度やろうが苦労する。


日本の進化の過程をなぞる様な初期型日本モデルのタイ、サッカーの本質を欧州からトレースしたUAE。将来どの様に変化していくのか楽しみなのはタイだが、日本同様、時間がかかりそうなサッカー観が心配だ。


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日本側に転じると大島、清武、岡崎を外し、山口、原口、浅野が入った。大島→山口は大島がダメすぎた印象が強かったのも手伝って山口が安定したプレーに見えた(相対的評価かもしれない)。清武は大一番に気後れしたプレーが目立ち今後、更に重要な試合では使いにくい、という印象を持たれたかもしれない。入れ替えたのがこれまでやる気だけ空回りが目立っていた原口なのだから気持ちが最も大事、という監督のポリシーなのではないか。


問題はサイドだと個人的には思っている。歴代のサイドで上手くいっていたのはサントスと加地、長友と内田が思いつくが、いずれもどこで攻撃のスイッチが入るのか、時間的な分かりやすさがあった。そのタイミングを計って中央攻撃陣が阿吽の呼吸でポジションを急に移動し始め相手の守備網が狂う。あわててマークにつこうにも後追いになって決定的場面が。大体誰でも頭の中にイメージが沸くはずだ。


ところが今の両サイドにはいつ攻撃が始まるのか、非常に不明瞭だ。たとえセンタリングに成功したとしても中央の選手たちは全然「ここだ!」と思って動き出してはいない時にボールがやってくる。動き出すタイミングがいつなのか分からないので、個々が自分のタイミングでマークを外してうまくいけばボールが来るかもしれない、という動き。


これでは中央にボールが来てもDFの壁はなくならない。香川と岡崎のスイッチのタイミングに反応する能力は欧州のトップリーグでも証明されているが、それはあくまでスイッチがある場合の話で、なければDFを抱えながらのプレーとなる。こういう環境を改善する気がない(出来ない)のであればタイ戦で見せたようにサイドの崩し関係なく個人で強引に持ち込める原口、宇佐美辺りの方がまだ結果が出せるはずだ。


ただし、そういった個人の力量でどうにかなるのは最終予選の下位チームレベルまでなので、本戦で戦うのならやはり両サイドの崩し方、タイミングの分かりやすさがずっと重要だ。

 

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G20での日露中の駆け引き

2016-09-04 23:12:03 | 政治

G20会議が中国で開かれている。この会議の直前にウラジオストクでプーチンと安倍首相は重要な話し合いを行った様だ(通訳のみの1対1で3時間も)。


現状の極東は日本、ロシア、アメリカ、中国のパワーバランスが崩れかかっている。アメリカが全勢力をこの地に向ければ話は別だがそうはいかない。ロシアが興味をそれほど持っていないので見た目からして中国が押せ押せなのは明らかだ。


安倍首相の考えとしては現状の勢力バランスからロシアを本気にさせたい。どう本気にさせたいかというとウラジオストク周辺を極東の経済圏に巻き込みたい。アメリカが成功した要因は大陸東西の海に経済圏がある点だ。西のロサンゼルスに東のニューヨーク。東側は欧州経済圏、西側はアジア経済圏という様に国に偏りがない。


この観点で言えばロシアは人口分布同様、欧州経済圏にばかり偏っている。日中経済圏と隣り合わせなのに北朝鮮共々蚊帳の外だ。一方、日本は日本海側の経済はうら寂しい。安倍首相の経済の考え方は国民全員が程よく働き全国まんべんなく豊か、つまり世代格差、男女格差、地域格差が小さくなる事で首都圏の富裕層の人々の税金だよりにならないようにする、という考えに感じる。


東アジアで経済的に成功を収めたい場合は、日本との協力が欠かせないのは韓国や中国をみれば明らかだろう。例えば30年後、ロシア極東地区が韓国規模になった場合、北海道と東北は現在の北九州クラスの経済的恩恵を受けるだろう。(ちなみに今現在のロシア全土の経済規模は韓国と同レベル!)

 

この様な損得が大きくなってくればロシアも極東のバランスに注力せざるを得ない。安倍首相の考えは中国周辺の地域を豊かにする事で中国が好き勝手に出来ないようにする事にある。これに極東ロシアも加える考えなのだろう。


この考えに危機感を持っているのはもちろん習近平だ。日本がアメリカに加えてロシアとまで経済、更には軍事で同盟を組む未来は悪夢でしかない。日本をここまで追い込んだ事で安倍首相再登場までは対日本工作では習近平は並み居る共産党のライバルを抑え込んでいた。

 

しかし今後、日露急接近ともなれば結果、日本に圧力を加えた工作は外交的大失敗とみなされる。G20でプーチンと殊の外うまくいっている、的な演出、それに加え南海でのロシアと共同軍事演習は彼とその派閥のメンツと未来ががかかっている。

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横綱気分の代表サッカー

2016-09-02 17:48:51 | サッカー

日本のサッカー界は自分達のサッカーにしか興味がない。古くからの仙人思想というか鍛えに鍛えるとやがて身体は昇華し精神は宇宙の心理に行きつく、みたいな。そういうもっともらしい考えがスポーツに内包されている。


古代からの神事である相撲で横綱は常に自分の相撲をとるだけ。相手の欠点を研究して弱点をパソコンで解析する、なんていう横綱は許されない。


どのスポーツであれ頂点に立つものは相手を挑発する様な一喜一憂を見せてはならない。もちろん誤審に文句タラタラなど絶対ダメ。張本氏が五輪卓球でガッツポーズに苦言を呈したのは日本人の活躍が気に食わない、とかそういう類ではなく日本のスポーツ界の伝統から外れた行為だったから言ったはずだ。


そこで昨日の試合である。日本男子サッカーは別段世界の頂点に立ったことはない。しかし日本サッカー界の中では頂点の選手たちで構成されている。もう一つ言えばアジアの中でも頂点、あるいはそれに準ずる場所にいる。


W杯本戦レベルで語れば、自分たちは完全にチャレンジャーであるのだから、相撲で言えば立ち合いで何度も待ったをかけて相手をじらすとか、塩を馬鹿みたいにまき散らしてイライラさせるとか、そういう事をやらなきゃ勝てないんだよ!という立場だ、本当は。事実UAEはまさにそんな態度で試合に入っていた。


4年に一度のアジア最終予選で毎回毎回、この様な試合展開になる。試合内容ではこちらが攻めであちらが受けだが精神的には全く逆。腐女子歓喜の様な展開か。これは自分たちが(この予選会では)横綱である、という立場から何があろうと受けて立つ、という精神状態に陥るからではないのか。


今回の試合を決めたのは審判だった。だが選手も世論も「確かに審判の判定には疑問が残る。だがしかし、それよりも」と選手も評論家もサポーターも自分たちのサッカー論に終始するのであった。

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