基礎を固めてこそ、大業は成る

2024年07月30日 09時05分17秒 | その気になる言葉

▼政治家の失言ではないが、口は禍の元ともなる。

つまり不用意な言葉は信用をなくす。

反対に人々の幸福を願う心は自身を輝かせる。

<すべては、自分の心>で決まるのである。

▼嘆いても何も変わらない。

後ろを振り返っても何も進まない。

まずは心を強くすることだ。

<心>次第なのだ。

信心とは、文字通り、心を信じることにほかならない。

▼いざというときに勇気を出せる人が、人間として一番尊い。

勇気こそ、生命哲学・人間の神髄である。

▼基礎を固めてこそ、大業は成る。

これが永遠不滅の道理だ。

自分自身の使命の地盤に、深く根を張ることだ。

▼試練による鍛錬がなければ、私の生涯は浅薄なものとなっていただろう。

困難がないことが幸福ではない。

<困難に負けない心>があるから勝利の人生を開いていけるのだ。

苦難と戦うなかで自身の境涯が広がり、全ての苦悩はかけがいのない宝として、輝きを放っていく。

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創作 福子の愛と別離 16 )

2024年07月30日 02時50分05秒 | 創作欄

夜の北の丸公園の桜は、晃と福子の深い思い出となった。

晃は、突然にも能動的となり福子を桜のもとで、強く抱きしめ、彼女の唇に唇を重ね吸ったのだ。

福子は、一瞬その晃の行為には、たじろいのであるが、覚悟を決めて身を寄せた。

「私を、どこまでも愛してくてるのね」福子は喘ぐ声で尋ねる。

だが、何故か晃は無言であったのだ。

そして、二人は愛を確かめあう衝動にかられて西神田の和風旅館へ向かった。

旅館の向かいには、福子の従姉が学んだ私立大学の校舎があった。

福子は、性の行為が終わった後に意を決して自分が忌まわしい宗教団体の3世であることを告げる。

だが、晃はそのことを冷静に受け止めたのだ。

「福子さん、宗教は何のためにあると思いますか?」福子には意外な問いかけだった。

「宗教は、人を幸せにするためのものです。もしも、宗教で不幸になったら、それは宗教の敗北」晃は断言し、福子の眼を射るように凝視する。

そして、晃の強く指摘する言葉は、福子の心に深く突き刺さったのである。

 

 

参考

北の丸公園は江戸時代に江戸城北の丸があった場所で、公園の名称や町名はこのことに由来する。

明治時代からは近衛師団の兵営地等として利用され多くの建物が建てられたが、戦後になり皇居周辺の緑地として活用されることが決定、森林公園として改修が進められた。

旧皇室園地に由来する国民公園皇居外苑の一部に編入され、昭和44(1969)年に昭和天皇の還暦を記念して開園、広く一般に公開された。

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創作 福子の愛と別離 15)

2024年07月30日 01時56分38秒 | 創作欄

教え子である野々村ゆかりは、東京・神田生まれで神田育ちであった。

彼女の父親勇吉は、鍛冶町で医薬品の現金卸商を営んでいた。

そして、母親の千幸は神田駅西口に近いビル地下1階のバー「野バラ」のママであった。

「先生、ゆかりのママに会って」ゆかりが、晃を誘ったのは3月後半の時節であった。

ゆかりの母校がある九段近郊は桜の名称であり、文芸部のメンバーたちは、晃とともに靖国神社の桜をはじめ、千鳥ヶ淵の満開の桜を満喫した。

実は、晃は前日には、福子とともに九段周辺でデートをしていた。

「晃さんは、とてもいい場所で勤務しているのね」福子は満開の桜並木とそのもとでデートするカップルたちの熱い姿に目を奪われていた。

それは、彼女自身が勤務する水道橋駅に近いビル1階にある小さな出版社の傍を流れる神田川沿いの道の桜や、近くの後楽園の桜の様相をはるかに凌駕する光景だった。

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