tontonjyoのブログ

yahooから引っ越して来ました。思ったことを適当に書いています

普天間問題・・・基本はさ

2010-11-08 23:35:14 | 日記




「如何に精鋭の戦闘部隊であれ2200名程度、つまり一個大隊規模の海兵隊が、沖縄南方においてのどれだけの抑止力を担保しているか。」と問われれば、まぁ、「米国の意志表示として、いるだけで意味がある。」なんて言われれば話は別ですが、実際、規模から言って単体では報復力とは言えないでしょう。つまり報復的抑止力は担保できていないんじゃないですか。

状況によりけりでしょうが、単体で対応可能な範囲として、相手よりも先に展開できるなら、戦闘力が同等以下の場合、拒否力を発揮できるでしょうね。そして相手が盲目的なテロリストの類ではなく、詳細に戦力分析を行って挑む国家主体であり、更に分析の中で米海兵隊の拒否力が確実視されるなら拒否的抑止力は担保できるでしょう。

でも、その一個大隊の海兵隊は、災害への対応も含め初動対応。つまり緊急派遣部隊ですよね。まぁ、単体での対応が不可能な場合、例えば紛争なら基本的に橋頭堡を築いたり。防衛拠点を設置したり。連絡手段を確保したり。情報収集を行ったり。

被侵略国軍との連携を模索したり。在米国民を救出・避難させたり。これは後続部隊の投入も考えて、よりスムーズに紛争を終わらせるために必要でしょう。結局は誰かがやらなければならないですよね。

即応として兵員と兵装を輸送して紛争地に上陸、展開、作戦を遂行する。橋頭堡の設置や防衛拠点の確立など行い後続の部隊が投入できるように下準備を行う。つまり戦力投射を確保している、抑止力を構築できると言うことでしょう。


結局また台湾有事を例にするけど、まぁ、下地島を接収。沖縄の第31海兵遠征隊約200~400名をヘリで輸送。そして上陸、更に展開、初動対応を遂行する。もし第7遠征打撃群がグアムに移転するなら、まぁ、偵察情報や人的情報がものを言うことになるでしょうけど現時点を言うなら。

後続部隊は必要に応じて嘉手納基地の戦闘機で航空優勢を確保しつつ、第31海兵遠征隊の残りをヘリでピストン輸送か、佐世保基地から2日後に到着する第7遠征打撃群の揚陸艦に収容して移動。

また、更に数が必要なら紛争発生と同時にグアムから輸送機で第3海兵遠征旅団の一個中隊~一個大隊を呼び寄せ第7遠征打撃群の揚陸艦に収容後、台湾へ向かうか、緊急性があるなら先発に降下地を確保させ必要人員をエア・ボーンで上陸させる。後一日程度で揚陸艦が到着、人員と輸送車輛と戦闘車輛が下ろされる。

揚陸艦輸送なら台湾に接近後、LCACやLCUなどで兵員と輸送車輛・戦闘車輛を揚陸させ、更に展開、必要なら先発と合流して空港や港を確保すると言ったところでしょう。上手く行けば3日~4日以内に二個大隊程度が台湾に展開できるんじゃないですか。更に空港や港を確保できれば輸送機や輸送艦を使いグアムから更に多くを投入できる。

先発がヘリ・ボーンである以上、兵員は相当な軽装備でしょうからね。素早く後続を投入して支援しなければならない。後続部隊の投入が遅れると下手すれば全滅の恐れも出てくるのではないですか。空港や港が確保できれば輸送機や輸送艦の運用も容易にできるでしょう。まぁ、実際、計れないから台湾有事の蓋然性は抜きにして、この辺が基本で後は戦力投射をどう組替えるかの問題かなぁ・・・。


俺の中の論点は詰るところ「沖縄に緊急派遣部隊のための基地があるべきことが絶対なのか。他に組替える方法はないのか。」ですね。まぁ、ちょっと感傷的と非難されるかもしれないが、SACO合意以降、結局は移設できないまま、そして、それは沖縄県知事選を経て更に厳しくなるでしょう。米軍は普天間基地を改修・近代化してオスプレイと航空戦闘部隊を配備する予定。

どう考えたって近日中に普天間基地の危険は除去されない。もしかしたらSACO合意から現在までの年数以上の時間をかけた小競り合いになるかも知れないと思う。一番は普天間基地の危険除去でしょう。如何な答えでも、さっさと決着をつけるべきだと俺は考えるのさ。

互いに睨み合い、議論は平行線。だったら誰かが中間案を模索するしかないでしょう。でも、俺の頭じゃ妄想するのがやっとだからね。最高の権威がやってくれれば良いんだろうけど、興味のある人々はなんかね。大抵が必要派と不用派に二分して互いに自己正当性を煽りたてるだけに見える。

国会議事録を見る限り政治家の見解に至っては「米国が意志を表示して、そこに海兵隊がいるだけで抑止力として意味がある。」なんてことが主のようです。「なぜ、それが沖縄に基地を設ける必要があるのか。」と言う詳細は、その都度明確に説明している訳ではない。

俺なんか完全に憶測しているだけです。外務省サイトには合意内容は掲示されているけれども米軍再編について、どこに何が動いて、それには如何な効果があるのかと言う詳細な内容も出ていない。メディアなど見れば地上部隊だけ何となく解るけど、その他の関係部隊に関しては流動的で曖昧。こんな程度だと、憶測に継ぐ憶測でまともな見解も出てこないんでしょう。

あんまり、こう表現するのは好きではないけど便宜的にね。右翼も左翼も軍事的抑止力と言う言葉をよく使うけど、本来なら根っこは同じなのだから共通点が多くあって然るべきでしょう。なぜか話が噛み合っていない。やっぱり結論が先にあるんだろうね。





これから日本はどうするべきか。米国は建前上、今後も世界の警察として国際秩序維持を念頭におくのでしょう。それに対して日本はどう関わっていくのか、9条を前提にする以上、独自の方策を見出す必要があるでしょうね。御座なりにせず確り議論して一番有効な方向性を捻り出すしかない。

更に米国は日本に対してロール・アンド・ミッションを強く求めてくるんじゃないですか。それほどにパスク・アメリカーナは後退していると俺は思う。今後、安易に「米国の基地が日本にあるから抑止力が担保できる。」では駄目になって行くでしょう。自国の防衛は自分たちで十分に確保するべき。でなければ立ち行かなくなるんじゃないですか。

まぁ、台湾への戦力投射は、ある程度必要だと思うが、自衛隊が拒否力を強化すれば日本防衛に関して米軍は、より遠くからの駈け付けで間に合うようになるでしょう。

対する中国は対台湾を前提にした中小揚陸艦から、更に外洋でも運用ができる071型揚陸艦を確保した。同艦はソマリアの海賊対策にも派遣されていますからね。その能力は示されているでしょう。

更に071型揚陸艦の他に同級の揚陸艦を数隻とヘリコプター揚陸艦も数隻建造すると言う情報もあるんですよね。能力があるかどうかは解らないけどヘリコプター揚陸艦と言うことは対潜水艦ヘリを搭載する可能性もある訳でしょう。日本に潜水艦による強力な戦闘能力があるなら、中国としては当然として対処を考えるでしょうね。戦力投射を確保して抑止力を構築する。

もし、周辺国の戦力も踏まえてヘリコプター搭載揚陸艦が建造されるならヘリによる輸送に限ると言うこともないんじゃないですか。

規模にもよるでしょうけど、当該のヘリ搭載揚陸艦ではやらないかもしれないが、もしかしたら将来的に領有権問題を念頭におき艦船の運用において対潜水哨戒や対水上打撃・対潜水打撃を任務に含めようとする可能性も否定できないような気がします。また駆逐艦などと連携して電子戦を駆使し米国の空母打撃群が持つ対潜水艦バリアに相当する体制を構築しようとするとか、まぁ、やりそうな気がする。

更に戦闘機も含め近代化は相当に進んでいるらしい。つまり航空優勢も何れ脅かしてくると言うことでしょう。時間の問題と言うこともあるかもしれませんよね。近代兵器として日米にすぐに追いつくとは思えないけど、この先はどうなるかは解りません。

中国側の将来として戦闘機で航空優勢を確保しつつ、艦載の対潜水哨戒ヘリで潜水艦の位地を確認、ヘリ搭載揚陸艦・ドック型揚陸艦と潜水艦・駆逐艦・掃海艦で群、また隊を組み、日本領に侵入。

艦載ヘリで対潜水艦掃討を行いつつ、揚陸艦を先に進め揚陸艇、また接岸して上陸と言う流れを考えるなら離島防衛に関して現状の自衛隊の装備で今後何十年と十分拒否的抑止力を発揮できると断言できるのかどうか。流石に楽観視はできないでしょう。

まっ、現状の体制のままなら近い将来、対処できなくなる可能性もあるんじゃないですか。実際に動かなくても、相手の軍備と戦力投射能力が確認できれば有事の際の動きは予測できる。つまり日本側の拒否的抑止力が消滅して日本側の行動が封じ込められると言うことになるでしょう。抑止力とはそう言うものじゃないですか。






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