tontonjyoのブログ

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Winter Soldier

2009-06-16 22:40:20 | 日記

Winter Soldierイラク帰還兵の証言か・・・。

ユーチューブにも上がってますね。

確かに、そうだろうと思います。前線で戦い、今、まさに相手を殺している人がいて、それをテレビで見ている我々には解り得ない苦悩を彼らは抱えている。

Winter Soldierは主に米側の軍隊・兵士の敵性に対する非人道的措置や帰還兵のPTSD的側面が訴えられたものですよね。

敵性に対する非人道的措置は、武力攻撃を行う以上、付き纏うものであるだろうし、帰還兵のPTSD等はベトナムや湾岸、等々でも問題になっていた。また、アフガンでも問題になっているようです。言わば、想像の範囲内であって、証言そのものを大袈裟や嘘であるとは言い難い。

反戦イラク帰還兵の会は基本として、「イラクからの即時無条件撤退」「退役・現役軍人への医療保障その他の給付」「イラク国民への賠償」を訴えているようですが、しかし、個々の証言自体の内容としては、あくまでも一兵士の体験であって、政治的側面や武力攻撃自体の無効性を主張している面は薄いように感じます。

要は道徳観・倫理感や心情的部分。つまり見る側が何を感じるかが重要になってくると言った類のものでしょう。

 


良いか悪いかは別にして、ベトナムでも、そうだったように、我々の知らざる事実は軍を撤退させるだけの力を孕んだものになるのかもしれません。

戦争と言うものが孕んだ負の側面は一般人の心を動かす。それは政治に大きな影響を与えるもの。人である以上、心があるのだから、その心を基に物事を判断するのは、例え、それが物質的な利に適わないものだとしても仕方ないことでしょう。更に言えば、内的な充足も人にとっては必要な要素であるはず。

現状では特にアフガニスタンが重なるのでしょうか。個人的な意見を言えば、ある判断で、ある意味での物質的な利益を損ねることになったとしても、反面、心情的な利益を得ることになるのなら、それはそれで良いことだと思います。

自らの判断によって起きた負の責任は自らに降りかかるものだが、物質的なものだけが人を豊かにするのではない。そう言った人の側面は多くが語るところでもあるはずです。

唯、第三者的立場にあるものが、証言を他の部分にまで拡大し、政治利用、また、思想的結論に利用しようと言った面もあるように見える。

帰還兵による証言を持って、別の要素も多く含む、例えば、国家の防衛までをも否定することに利用する人がいたとして、それを見る側に度が過ぎると判断する人が出て来ても、おかしくはないように思います。

過剰な反応は、必ずしも良いものではないでしょう。これもまた、確りとした意識を持って臨む必要があるのかもしれません。

 

 

テロとの戦い、現状を持って、例えば、アフガニスタンについて武力行使の効果や政治的側面を言えば、米国内でも、アフガンは第二のベトナム等と言われ、泥沼化を認め始めているようです。また、例えばイギリスでは「勝てない撤退するべきだ。」と言う世論も多いようですね。

「余所の国のとこなど、ほおっておけ。」なんて考えている人もいるかもしれませんが、それでは当に一国平和主義。

方策は日本らしいもので良いと思うが、今後、国際社会での更なる地位を望むなら、少なくとも、一国平和主義からは脱しなければならないでしょう。利己的と見られるなら、下支えとなる尊敬は得られないはずです。

戦況の泥沼化は、昨今、日本でも言われていることで、今後、武力攻撃を主軸とした方策では思うような成果を上げられない可能性もあるのではないでしょうか。もし、その様が関係国の国民の目に見えるようになれば、世論を拗れさせ、現状でのNATO撤退も一つ選択肢になるのかもしれません。唯、湾岸戦争でも一部問題になっていたように、各国の政府は情報の操作、また、印象の操作を行うと言うこともあるかもしれませんが・・・。

もし、何らかの理由で、所謂、撤退の動きが加速したとしても、単なる撤退では、宗派間で内戦に近い状態になるのも目に見える。そうなれば弱い側が淘汰されると言うことなのだから、この点、言わば弱者の一方的な殲滅のような状態に対する国際社会の監視は必要か否か、また、そうなる可能性があるのなら弱者を保護する責任が国際社会にはあるのか否かも考える必要があるのでしょう。

単なる撤退では結局、タリバンが力を増し、全土に支配地域を広げることになるのだと思います。そうなれば排他は強固になり、アフガン国民の所謂、自由と言ったものも制限されることにもなるのではないでしょうか。

現状から見れば、何もせずに撤退と言う選択は、アフガン国民にとって、あまり良い結果を生まないと私個人は思います。大きなお世話と言う声も聞こえて来そうですが・・・。

確かに、大きなお世話なのかもしれないが、一度始めてしまった以上、つまり撤退への道筋が必要な訳で、その道筋としてアメリカ側は、アメリカ側の価値観を理解でき、武力でタリバン側に対抗でき得る、強力な政府をアフガニスタン国内に作ることを急いでいるようです。

しかし、例えば、今後の拠り所になるはずのアフガニスタン国内における警察育成は、タリバン側に懐柔され失敗していると言う指摘されている・・・。

泥沼化が深刻でどうしようもないのなら、他の方法を採るしかないと言うのが自然の声とも言うもの、それは、民主党を中心とした現政権でも言われ始めているようです。

例えば、米側の価値観を理解する云々は一旦置いといて、互譲、場合によっては譲歩することも厭わず、でき得る限り公平な立場で、米側とタリバン側、また、宗派間でのあらゆる戦闘行為の停止を実現と言う方向を模索するしかないのかもしれません。

まずは穏健派タリバンを介した交渉からでしょうか。現状で日本が主体的に出きるとしたら、ここしかないでしょうね。

もし、そうするなら、過程において、今までとは別の存在を主体とする武力を用い、交渉に必要な、ある一定の治安を構築するか、それとも別の方法で賄うことができるのかが課題になるでしょう。

国際社会の責任とは、一兵士の苦悩とは、人道とは・・・。難しい判断なのは言うまでもないですが、何れにしても解決に向けて行かなければならないものなのでしょうね。

 


因みに、今年3月に行われたイラク国民に対する英BBC、米ABC、日NHKの合同調査では、イラクの治安を「非常に良い」「かなり良い」と考えるイラク人が85%に上ったと報告していました。この結果は、2007年にブッシュ政権下で行われた駐留米軍増派が治安を大幅に改善したことを裏付けるものだと評する人もいます。

更に、最もふさわしい国家の政治体制を民主主義と答えた人が64%に上り、これは2007年の結果から21ポイントの増と言うことです。もっとも、米軍の撤退も調査対象者の80%強が望んでいると言うことでしたが・・・。

まぁ、混乱している地域の世論調査ですから、鵜呑みにできるものではないでしょうけどね。

http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/090317/mds0903170920007-n1.htm


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