文在寅の発言。菅官房長官は菅長官「韓国の責任転嫁は極めて遺憾」と言うが

菅長官「韓国の責任転嫁は極めて遺憾」　文在寅大統領の発言に猛反発 - 産経ニュース【産経ニュース】

韓国大法院判決は「不法行為に対する慰謝料は請求権協定で議論されて無いのだから適応外。」とする物です。だから無償供与の３億ドルにも含まれて無いし、日韓の約束にも反してないと言う論法になる。だから文在寅の見解は日本の立場としては受け入れ難いとしても、客観的には間違って無いですよね。

ただし、これは日韓の見解の違いが前提なのだから国家間紛争に当たります。即ち請求権協定３条の紛争解決条項が適応される筈です。しかし、それは片方の提訴では立ち上がらない仕組みだし、強制管轄権も無い。結局、日韓の同意を目指すしか無いですよね。

本来、「不法行為の慰謝料は請求権協定に含まれない。」と言う判決が判決だけに互いの政府が知恵を出し合うのが一番だが、安倍政権は「日韓合意破棄」「旭日旗での威嚇」「火器管制レーダー照射」と遅れを取ったし、保守系政治家も制裁を声高に叫ぶ。とてもじゃ無いが折れないよな・・・。


結局、韓国は盧泰愚による民主化宣言以降、金泳三→金大中→盧武鉉と過去の軍事政権を否定する事と同時に日韓併合を否定する事で求心力を得て来た。その後、李明博、朴槿恵と右派に移行し、緩和を目指したが結局は引っ張られ、逆に事態は深刻化してる。

だいたい、日韓合意自体は盧武鉉に否定された「アジア女性基金と小泉お詫びの手紙」よりも内容的に後退していた。それをオバマの力を得て捩じ込んだのから反動が大きいのは当たり前。実質的にはエスカレーションでしょう。ただ、挺対協が反対してただけで、それに利用される所謂"ナヌムの家の元慰安婦"は同意するとしてたのだから、例えば安倍総理に、小泉総理が出したような『「お詫びの手紙」を求める。』と言った新たな追加措置を求めるとして、『和解・癒やし財団』を解散するべきでは無かったよね。先見の明が無いとは当に"この事"。


まぁしかしながら、旭日旗問題を見るに、韓国軍部には元々反日勢力が居る事が解る。火器管制レーダー照射も、その勢力の仕業でしょう。自衛隊も然りで、シビリアン・コントロールが効いてなくても政府は軍部を庇うもの。何故なら組織的に確立されてる事から政府に影響する族が居るし、実際反発されたら厄介。そしてシビリアン・コントロールが破綻してると結論付けられると政府が批判される。しかも、韓国は半導体ショックなど経済もダメ、北朝鮮も実際はダメで文政権はジリ貧。つまり頼みの綱の反日を煽るしかない。だからエスカレーションしても逆効果なんだよね。相手は反発しかしない。

日本にも問題が無い訳じゃない。実質的に左派系が極めて弱く、河野談話でさえ保守派に配慮して文言を調整してる。あの時に総土下座と賠償に応じる替わりに、その条件として『今後一切責任は問わない。』と条約を結べば良かったよね。定期的に政権交代が行われて居たら、今頃解決してた可能性の方が高いだろうな。