専攻を決める

2006年06月24日 | 教育関連話
U.S. Newsでちらっと書かれていたことですが、フロリダで高校教育システムの改革が行われるそうで、2007年から高校で専攻を決めなければならなくなるとか。日本の場合、専攻を決定しないまでも、目指す大学や進路を決めて高校時代を過ごすわけですから、日本人からすれば、高校で専攻決定というのはたいしたことではないでしょうが、アメリカ人にとったらこれは大改革?!一部の親の世代からは、世間をまだよくわかっていない子供のうちに将来の道を選ばせるのは無茶だという声があるようで、高校時代、将来何をしたらいいのかとか、したいことが一切なかった私からすると特に、その親御さんたちの意見は納得です。だって世の中に何があるかわからなければ、将来の仕事なんて選びようがないんですよねぇ。もちろん、しっかり目標が持てる子たちは山ほどいるわけなので、そういうものが持てなかった私がバカなだけですが、こういうのはたぶん育った環境などにもよりますし、皆が皆同じようにできるかというと、そうではないと思うので・・・。でも学校や家庭できちんとしたアシストを与える環境が整えば、子供のうちでも将来のことを考えられるようになるかしら?

私は大学に入ったあとでも進路も専攻も変更できるフレキシブルなアメリカの教育システムは好きです。このおかげで、そのときそのときに気付いたり、考えたことで自分の計画を変更し、現在に至るわけで、やはりある程度自由が利くアメリカの教育システムは個人的にはありがたかったわけです。たとえば(何度も書いてきたことですが)私の元の留学目的は、観光:ホテル業を学ぶことで、それも二年制大学への留学であり、いわゆる専門学校に通うようなものでした。今でもね、この業界には興味ありますよ。ただ、その分野の勉強がしたかったかと言うと・・・したくありませんでした。おーい 実際幾つかクラスを履修してみて、何か物足りなかったんですよねぇ、ほんと。なので、そんな気持ちで無理矢理受講しても、最後まで頑張れたかどうかかなり怪しいですし、特に他に魅かれる分野の存在に気付いた上で、嫌々最初の専攻を続けなければならなかったとしたら、誰だってかなり辛いと思います。(なので日本の大学生はお気の毒)

私が4年間頑張ってこれたのも学びたい分野に進めたからだと思いますし、新たな道を見つけることができたのも(私の場合、今後教育方面に行きたいということですな)、感動の一般教養や政治学を学んだ結果であるわけですから、もし最初の専攻で卒業していたら今の私はありません。ヘタしたら、昔のままの私で留学が終わっていた可能性も大。実際卒業後の現状は決してよいものではないんですが、もしアメリカに編入システムが存在しなかったり、専攻の変更が不可能だったとしたら、私の留学は確実にどん底でした・・・。(想像しただけでも恐ろしい)

でもま、今回のフロリダの高校に関しては、そこで専攻を無理矢理決めたとしても、大学の時点でまた変更できるとは思いますから、全体的にはたいした影響ないかもしれないですよね。これは子供たちにはっきりとした目的を持たせ、高校ドロップ率を下げるための改革らしく、この「高校での専攻決定」が今後ドロップ率にどう影響があるか、一部の人たちはかなり期待しているようです。アメリカは比較的自由にHigher Educationが受けられる国なのに、その前に脱落しちゃう子供たちが多いんですね。もったいない・・・
(私も日本でもったいないことをしてきましたが・・)