マネージャーに贈る言葉 1/20

リクルートの創業者である江副さんは、「経営に心理学を取り入れた人である」と言われています。

リクルートという起業家精神溢れた会社でマネージャーになることは、自分の中で大きな意識変革をしなければなりません。なぜならば、メンバーやリーダーという立場だったときはいつもマネージャーに「お前はどうしたいの？」と言われ、自分の意見を求められる会社です。常に“自分で考え自分で行動する”風土で育った人間が、ある日突然マネージャーになったら・・・自分の意見を言いたいのを我慢して相手から引き出すことが必要だから。それがリクルートのDNAの引継ぎ方です。
リクルートでは、本当に上下の意識がないのでマネージャーになることは「偉くなる」ということよりも「一歩大人になる」という意識に近いのかもしれません。そう、成人式を受けるような。

だからこそ江副さんは、マネージャーへの教育にも熱心だったと聞いています。
社内限ですが、江副さんが1985年に作成した『マネージャーへ贈る20章』を今日から一つずつ書いていきたいと思います。マネージャーとは会社の中だけで存在するものではありません。家でも友達の中でも。（世の中の母親という存在はどこの世界でも最高のマネージャーだと思います）そして、私自身への教訓として。。。


＜第1章＞
マネジメントの才能は、幸いにも音楽や絵画とは違って、生まれながらのものではない。経営の才は、後天的に習得するものである。それも99％意欲と努力の産物である。その証拠に、10代の優れた音楽家はいても、20代の優れた経営者はいない。