BE~Beautiful Energy~

自分が自分である(BE)ために。BE~Beautiful Energy~を貴方に。

「世界を変える教室」 Teach for America創業者の話を聞いて

2012-04-10 | リーダーシップ・マネジメント
今日は、アカデミーヒルズで開催されたTeach for Americaの創設者 Wendy Koppa女史と、2012年から活動を開始したTeach for Japan代表 松田悠介氏の講演会に参加。

Teach for Americaとは、Wendy女史がプリンストン大学在学中に起業した教育NPO。
社会的、家庭的事情により学問を受けられない貧困の子供達に、アメリカの一流大学を出た学部生を2年間常勤講師として派遣している。

この講演を聞いてみよう、と思ったのは、もちろん社会が抱える教育問題へ興味もあったが、それ以上にこのTeach for Americaが、2010年度全米系文型学生就職ランキング1位だったということ。

Wendy女史の話を聞いていて、その秘密が分かった。

それは、講演中に何度もWendy女史が言っていた「Leadership」という言葉。
ここでLeadershipという言葉が出てくる、とは正直、想像していなかったのでびっくり。

このプログラムを通じて、「教師となる学生のLeadershipを伸ばし、未来を担う子供達のLeadershipを引き出す」

つまり、2年間(+教師となる人はそのトレーニング)の機会を通じて、Leadershipを発揮できる機会が増え、結果として、全米ではTeach for Americaのプログラム卒業生がコンサルティング会社や有名な起業へ就職している。企業にとっては、2年間待つ必要はあるものの、「Leadershipと強い社会問題解決意識」を持った学生を採用することができる。

よって、このTeach for America (Japan)にとって、何より大切なのは教師となる大学生の質。Wendy女史もRecruitingには相当力を入れている、と言っていた。

もう一つ驚きだったのは、日本の現状を知ることができたこと。

・今や日本では155万人(7人に1人)の児童・生徒が何らかの事情で適切な学習機会が得られず就学援助が必要

・8人に1人の子供が学校の授業を理解することに困難を抱えている

・子供の学力と親の世帯年収には相関性がある

・学歴の差がその後のキャリアの格差を生み出す



Wendy女史、松田さんの話を聞いていて感じたこと。

今の時代、社会を動かし社会の仕組みを創るのは、大きな政府ではなく小さな集まりである、ということ。

情報を開示し、ネットワークを作るインフラはあるので、物理的距離は問題にならない、ということ。

「Leadership」は、どの時代、どんな背景でも必要であるということ(ただし、2年間の教師生活では、『大きな組織を動かす』『仕組みを創る』といったLeadershipはなかなか醸成されにくい、と思うが、教師自身の個を強くするLeadershipは醸成される)

「Leadership」には強いVisionや理念、価値観の共有が必要である、ということ。


今とこれからの社会のあり方を考える、とても良い時間だった。


















Book 『リーダーは弱みを見せろ~GE、グーグル最強のリーダーシップ~』

2012-03-20 | リーダーシップ・マネジメント
著者の鈴木雅則さん、とは、彼がGEの日本で働いていた時に知り合った。
当時、私はリクルートエージェントでGEを担当していており、鈴木さんはまさにクライアントでもあった。

偶然なのか縁なのか、リクルートエージェントを卒業する頃、鈴木さんがコーネル大学時代の同窓生達と立ち上げた「戦略人事勉強会」の誘いを受け、今では同会の幹事をさせていただいている。

私が、「Executive MBA と GE」という二束のわらじを履くことに対して、「Crazy!でも貴女ならできる」と真剣に言ってくれた人物でもある。

その鈴木さんが、「リーダーシップの実践」に対して、今までの彼の知識・経験からの全ての学びを、分かりやすく体系化して『リーダーシップの型』として、まとめてくれたのが本書である。

組織人事分野では第一といっても過言ではない、アメリカ コーネル大学大学院で戦略人事を学び、「GE」「Google」というビジネスでもリーダーシップ開発でも世界のモデルとなっている2社での鈴木さんの経験は、「戦略人事、組織人材開発」の分野に携わる人ならいかに稀有で貴重な経験だったのか、理解に難くないはず。

内容については、今までの色々なリーダーシップ開発のエッセンスが濃縮されて詰まっており、経営者側の立場でも、個人のリーダーシップ開発の観点でも、最初に手にするリーダーシップ本としては読みやすくてお薦め。

鈴木さんらしいなあ、と思うところは、論理的な内容を比喩や対比を使って分かりやすく伝えている点。

「リーダーシップ」を運転免許に例えていたり、マネジメント(左脳・X理論)とリーダーシップ(右脳・Y理論)で対比させていたり、、、


・リーダーシップ=スキル x 人格(マインド+態度)

・リーダーシップ実践の3つのステップ
 1)自分を知る  ”私は誰か?”
 2)絵を描く   ”私は何をしたいのか?どこへ行きたいのか?”
 3)人を巻き込む ”私はどうやってそこに行くのか?”


リーダーシップ追求の旅は、自分の存在意義の追求でもある。
終わりはないけれど、旅の途中で、きっと、たくさんの宝物に出会えるはず。

私自身は、「一人でも多くの人が、リーダーシップを発揮できる社会になるように」リーダーシップを発揮していきたい。



リーダーは弱みを見せろ GE、グーグル 最強のリーダーシップ (光文社新書)
クリエーター情報なし
光文社

人は変わる?変われる?

2012-03-10 | リーダーシップ・マネジメント
人事という仕事をしていると、常に頭に浮かぶ2つの質問がある。

「リーダーは育てられるのか?」
「人は変わるのか?」

「リーダーは育てられるのか?」については、以前のブログに書いてみた。

今日は、「人は変わるのか?」について、考えてみたい。

このテーマは、おそらく、とても哲学的で、私自身もこれからの人生でずっと考え続ける問いなのだと思う。

今の時点で、私が感じること。


「人は変わる。

 しかし、年齢と反比例する。

 年齢が上がるとともに、『変わる』のではなく、意識して、努力して『変える』

 意識するためには、外からの気づき(Feedback)、内省(自己理解)、が必要」






日本人が目指すべき真のチームワークとは

2012-01-29 | リーダーシップ・マネジメント
世界から見た日本人の強みは、「チームワーク」である、と良く言われる。

でも、それは誤解を生みやすい。

「チームワーク≠皆が同じであること」ではない。

今はだいぶ変わってきている(と、信じたい)が、私が小さな頃は、幼稚園や学校で、よく
「みんなと一緒に。違うことをしない」と注意された。

チーム全員が同じゴールに向かうのは正しい姿だけれど、

チーム全員が同じ個性で、チーム全員が同じやり方で進むのは、

真のチームワークとは、言えない。

スポーツでは、サッカーでも野球でも、皆、違う役割があって、それぞれの役割に最適な人が配置され、その役割に対して最大の成果を出す。

これは、仕事でも同じ。

皆がそれぞれ違う個性、違う役割を持って、同じゴールに向かうからこそ、初めてチーム”ワーク”となり、差別化を生み出す競争優位性を持つチームとなる。

対立を恐れず、建設的な意見を言い、前に進むこと。

今、それができるリーダーがいる健全な組織で、私もHR Business Partner という役割を担っていられることは、とても幸せだと感じる。

自律した社員 x 強い組織

2012-01-28 | リーダーシップ・マネジメント
私が、2012年に、HR Business Partner の仕事として取り組みたいこと。

それは、『どうやって、自律した社員で構成される強い組織を作るか』。

もちろん、戦略と組織が整合していないと、どんな強い組織を作っても十分に力が発揮されない。

しかし、その前提として、強い組織を作るためには、

社員一人ひとりが自律(立)し、

自分の能力が何であるか理解し、

その能力を発揮できる環境を作る、

ことがとても大切である、と感じている。


人の成長ステージによって、組織の作り方も違う。

さらに面白いことに、人の成長ステージは十人十色どころか、百人百色であり、自身のライフステージによっても日々、影響を受ける。

その一人一人の成長ステージの「色」が、組織として綺麗な虹色になった時、強い組織ができる第一歩になる。