選曲
2023-06-25 | 音楽
曲を生徒さんに渡す時に 選曲はものすごく考えます。特にコンクールなどはその生徒さんの得意な分野での曲が望ましいと考えています。柔らかい 美しい音が奏でられる子に激しい 力強い曲を渡したり、手が小さいのに オクターブのポジションが連続する速い曲を渡したりはできません。
しかし、生徒さんの弾きたいと選ぶ 曲が見事に外れるんですよね?!
今回も見事に私が選んだ曲と生徒さんが彈きたい曲が外れました。発表会や過去に弾いた曲があるのに 別の曲を選んだり、上位に行く気が??なぜ わざと難困な曲を‥‥。この曲のほうが・・!
と思うのですが、自分で選んだ曲を自分で苦労して弾いていく方が、コンクールで上位に入るよりも長い目で見ると大事と考えています。自分で苦労した曲はしっかり体に残ります。
確かに コンクールで上位に入った子はピアノの輝かしい 経歴として残ります。昔はそれからずっと大人になってもコンクールを受け続けて音大にという生徒が多かったですが今は ジュニアのピアノコンクールが盛んにあって、あくまでも子供の時期だけのコンクールです。
ピアノを長くされている方はわかると思いますが子供のピアノはいつ 花開くかわからないんです。突然スイッチが入る場合もあります、これ以上 上手くならないと決めつけてしまうのが一番気をつけなくてはいけないことです。それよりいろいろな経験をして遠回りでも自分で積み重ねていく力を養うことのほうが人生100年時代では大事でしょう。
ただ こちらの 思っていることを、小さいうちは なかなか 分かってもらえない、小学校高学年 や中学生になるとなぜこの曲を 選んだかということを話すと理解してくれます。なぜ今これをやらなくてはいけないのかも、年を重ねると理解してくれます。でも、幼いときは理解できないことも多いので、そこを教え込むのが難しいのですが、子供だからこの程度のレベルでというやり方が一番ダメだと私は思っています。根気よく付き合うことです。
ここのところのコミュニケーションのとりかたがむづかしいですが、お互いに納得して気長にがんばりましょう!
※声楽の場合も同じです