昨日、体験レッスンにお越しいただいた方(ピアノ経験者)にショパンが考案した手に負担をかけない手のポジションをお話しました。
日本人は体がまだまだ華奢で、大人の西洋人用のピアノを女の子が弾くと無理をして体が痛くなるということがあります。
日本の戦前のピアノ奏法はレガート重視というより、筋力をつけるための、ハイフィンガーハイタッチと言って指を鍛える練習が多かったと思います。しかし音が固くなりレガートでやさしく歌わせる奏法がやりにくく、私もドビュツシー、ショパンに大変困りました。
その後、ショパンのこのシステムを取り入れレガートが美しいとはこのことなのか!と驚愕しました。
ショパン自身華奢で手も細く小さめでしたので、日本人にはこのシステムがピッタリです。指の筋力を強化するのではなく腕全体の重さを指に感じてなめらかに次につなげるレガート奏法です。同じ時代に生きた華麗な派手なリストとは違う奏法です。もちろん指の筋力はいりますのでそこは両極端にならないようバランスよく練習してもらいます。
当教室では全員にこのシステムで教えています。子供たちには、「ショパンの手」と言って少しアレンジしたポジションで教えていますが、とにかくこれができなくてはピアノに進めないよ!と言ってできるまで自分で確認してもらっています。