苫小牧市社会福祉協議会では、独自の事業として、生活が困難な方に対して一時的に金銭の貸付を行う事業を行っているんですが、30歳代40歳代の比較的若い世代の方々からの相談が多い気がします。
最近、テレビ新聞等で目にする「格差問題」とか「ワーキングプア」とか「ネットカフェ難民」などの問題を思い出すからなのかもしれないんですけど
社協の事業活動の歴史を見ると、戦後復興期における、いわゆる「貧困問題」を中心としたものだったようです。 というか「福祉」といえば「貧困問題」といったかんじだったようです。
そんな中で、先日の苫小牧民報での記事での中で『売れ続ける「貧困」本』という見出しが目にとまりました。
小林多喜二の「蟹工船」が売れているという内容の記事を見て、書店の売れ行き順にならんでいるコーナーで、「蟹工船」が上位にあったのを思い出しました。
「小林多喜二」 → 「蟹工船」
っていう感じで、中学生か高校生のときに国語のテストのために、暗記した記憶があるんですが、読んだことはありません。
この小説は昭和4年に発表された小説だそうです。
蟹を獲って缶詰に加工する船をもつ大会社の資本家達に、安い賃金で出稼ぎ労働者が酷使され、暴力や虐待、過労と病気で仲間が倒れていくなかで、労働者らが人間的な待遇を求めて指導者のもと団結していく話だそうです。
(一部引用)
蟹工船はどれもボロ船だった。労働者が北オホツックの海で死ぬことなどは、丸ビルにいる重役には、どうでもいい事だった。資本主義がきまりきった所だけの利潤では行き詰まり、金利が下がって、金がダブついてくると、「文字通り」どんな事でもするし、どんな所へでも、死物狂いで血路を求め出してくる。そこへもってきて、船一艘でマンマと何拾万円が手に入る蟹工船、――彼等の夢中になるのは無理がない。 「蟹工船」小林多喜二 (青空文庫より)
80年前の小説なんですけど、なんだか現代の問題に通じるところがあるような感じがします。
よく、「歴史は繰り返す」っていうけど、そういうことでしょうか?
でも、逆に「歴史に学べ」っていう言葉も良く聞きますね。
学んでいないということでしょうか?
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