夢音(ゆのん)~風のおるごーる~ atelier JUNON

~想いをかたちにするために~
天然木を使った、オルゴール作家

心が歌うような

2022-09-13 12:06:31 | つれづれ
あと何年生きられるかわからないのに

どうして新しい工房作るの?と

昨日言われましたが。(笑)

確かにそうかもしれません。

明日のことなどわからないけど

けれども短くてもいい

私は自分の生きてきて

初めて

おるごーるを愛する気持ちと

それらを響かせるために

作る場所と

響かせる場所を作りたいと言う願いを

実行に移しただけです。

質素かもしれません。

それでも私にとっては

本当に待ち望んだ場所で

昨日名古屋におられる家主さんが

「住んでくれることになってありがとうございます」

と、メールくださった。

こちらがありがとうございますなのに

家主さんがありがとうございますって

こんなことはまずありえませんね。

新しいサッシ窓に替えてくださったり色々工事してくださった。

工房部分やおるごーる置いておくところはもちろん自分でしなきゃなりませんが

今はまずは居住場所より

工房のことに必死です。

スムーズに作業できるように

そればかり考えています。

あまりにも無頓着で居住場所の方の事を全然考えてなかったので(笑)

寝る寝室とか

おるごーる置いておくところはきちんとしなさいと言われました。

確かに必要なのです。

昨日母に言われて笑ってしまいましたが

まだ玄関の照明やら下駄箱とかベッドとかお洋服やタオルなど整理するものなど何にもないし

書棚を置く予定のところに無造作に美術書などが積み上げられています。

まずは工房整備で

結構このあと工房の照明、棚など色々整備しますから

自分のことはまあ後だと、

何にも準備してない現実に笑ってしまいました。

この次は車です。

田舎は車ないと困ります。

自転車でかなり走りますけど雨の時とか、都会とは違いトンネルで自転車走れない。

危ないのです。

まあ慌てないで

居住部分やら色々も

コツコツとしていきたいです。

夢のような場所を現実に作るためには

いろんな努力していかなきゃならないですけど

そんな事をようやく考えられる今の自分がありがたく

本当に夢のようだなあと

時々怖くなります。

いろんな友人たちが整備や様々なことをしてくれたり

お祝いと工房の方の事をしてもらったり。

私は

子どもたちや親の事で必死に働き頑張りましたが

自分のことなど考えたことはありませんでした。

毎日毎日

おるごーると向き合い

ひたすらつくる中

遠い日に夢を見た

小さなお庭と

物作りした世界。

そしておるごーるや絵本や

ゆったりと時間の流れる

人が訪ねて来られたとき

何とも癒やされる空間を作ること

封印していたそれらを

背中を押してもらい

進めることができたこと

いくら感謝してもしきれない。



何もかも思い通りなど考えはしないし求めはしないんです。

もう新工房の空間見た途端

作業机並べたり

電気工事の打ち合わせしてる時

涙が出そうでした。

ぐっとこらえた。



ある意味怖かった。

こんなに一度に色々すごいことがあると

命取られてしまうんじゃないか?

と、すごくすごく怖かった。

今でも怖いですね。



ずーっと

自分の工房や居住するところなど

考えたこともなかったから。(笑)



もちろん少しずつ整備することはまだまだありますから

がんばらなくっちゃ、と、想っています。

山登りしてたとき

シュラフやテントで寝てた私は

いざとなればどこででも寝られる。

なんて強気な事ばかり言ってましたが

心底は落ち着いた所で眠るに越したことはないですね。

あ、この前福岡のお友達からハンモックもらいましたが。(笑)昼寝にいいな。




あまりにも色々

想像もできないようなことを言われたりしてもらって

本当に

目が覚めたら

何にもない中にいるんじゃないか

目が覚めたら元通りなんて事になるのではと

そんなことを想う毎日です。



質素でいいけど

居心地のいい場所にしたいです。

色んな人が

ああ、ここはおるごーるたちが歌ういい場所だねえと言ってくださるような場所。


もちろん画廊回るのはこれからも同じで

私は風のあとりえを販売したり宣伝する場所と思ってないから

時々立ち寄られて

いい音色だねえと

楽しんでもらえたら嬉しいです。



これから御殿建てるわけじゃない。

それでもいつか

可愛らしいおるごーる館建てて

いつかそこに

私のおるごーる達展示してみたいなあ~。なんて。

生きてる間にできるかなぁ?

そんなこともたまに冗談とも本気ともなく呟く。

息子が

「館長してやるよ。」

あら、さようですか?

と言いながら私も笑った。

こんな会話ができるなんてね。

優しい子どもたちは

私のしてきたことを見てきてますから

否定もせず聞いて笑っている。

もしかしたら

おるごーる館が実現するとかしないとか、ではなくて

こんな会話ができることが奇跡なのかもしれません。

母の人生の最期に

こんなことがあってもいいかしらと言うと

笑ってくれる。

ありがたいことだなあと想います。



私はとにかく

毎日毎日

作っております。

表現することが

私のやるべきことなので。

飽きることなどないし

毎日毎日作らずにはいられない情熱は

とどまらないし枯れはしない。

泉のように溢れてくるのですから。


風のあとりえは

また新たな挑戦や

いろんなおるごーるの生まれてくる場所。



作業の手をとめて

ふとそんなことを想うとまた

涙がとまらない。



国東に初めて行ったとき

あそこの天神橋の夢を見て

このみちゃんにここの夢を見た。自転車で走ったんだというと

自転車かしてくれた。

自転車ではしり

コケたとき

流鏑馬の馬と出会い

馬と話してたとき世話役のおじさんと出会った。

馬を引いて涛音寮に行ったとき

みんなに大笑いされたけど。


その時その地の作家さんたちの宴席に呼ばれて行ったときに

あんたはいつここに工房作るの?

と聞かれたのを思い出します。

多分ここに来ることになるよと皆さんに言われたときは

何を仰ってるのか?と、大笑いしたけど

本当になってしまった。

不思議ですね。

まあやれるだけがんばる。

私は中途半端は嫌いだ。

とことんやります。一途なので脇道は行かない。

不器用だから他に何もできないからです。

心移りするゆとりなどないんです。

おるごーるを愛して愛して。

木の歌を響かせて。

それだけ。

でも

支えて頂いているからこそ

こんなに作れる。

それがなければ何にもできなかったでしょう。

それを想えば

泣き虫な私は作りながら涙が出てきます。

邪な想いを抱かなければ

天はいつも見ていてくださる

そう思うんです。




変な欲など要らない。

ただひたすら

本当の想いで

がんばりたいです。

うまく生きていくことは難しいかもしれないけど

コツコツと努力していくことは

許されてるから。




時々素朴な愛のこもった世界を色んなところで見せてもらうとき

わけもなく涙がこぼれます。

私もこのような純粋な世界を作りたい

そう想うのです。



もちろん歪んでしまいご迷惑かけたこともあります。

嫌な想いさせてしまって。

それは苦しくてたまらなくなり人の庭を見て羨んだから(笑)

自分が大嫌いになってしまったから。



脱線して嫌な自分になったときに

真剣に叱って頂いた御恩は一生忘れはしない。

そうしてもう

許してもらえないだろうから作家やめようと想った日

また自分が嫌になった時

引き止めてもらったことも。

いつもそのことを忘れないで歩みたい。

そして

自分のことをきちんと愛して

大切にして

人のことも本気で想える人でありたいです。



今しかないのですから

真剣になりますよね。

失敗も山程してきたのですが

今はもう

それも自分なのだなあと納得して

コツコツと努力したいです。



世の中には

天使のような人たちがおられる。

そのような人たちのお話を聞くにつれ

自分はダメだと落ち込んでた時代はもう去り

天使みたいにはなれなくても

素朴なゆのんは世界に一人って

顔をあげて笑えるようになりたい。





風のあとりえは

心が歌うような場所にしたいです。
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バッタの恩返し?

2022-09-13 09:45:59 | つれづれ
姫島の神官さんが昨日

珍しい来訪者がおみくじ引きに来られましたと言われました。


バッタですねえ。

何を引いたのですか?と、気になった私が尋ねたら

「ゆのんさん、そう来ると思った❗」

と、

「末吉です」

神官さん、準備のいいというか

ノリがいいというか。(笑)

流石に関西で長く過ごされた経験お有りなので

私のボケにツッコミを適度に入れるとか

投げかけたことに対して返答が絶妙に来たりいたします。(笑)

(関西人讃美ではないですけど)

さらに

「おみくじ代は支払い能力ないので私が支払いました」

と。

そう来られますと

磨き作業の手を少し止めまして。

目の前の筆ペンで落書きして

「今夜辺り、緑の顔のながーい女性が、戸口に立たれるかも」

と、言っておきました。


うう。バッタの恩返し。

私はついつい

その後の物語が作品になって映像で出てきてしまい

以前のカマキリの親分の行列とか

カエルの門番とか

とにかくたくさん出てまいります。

新しい工房の周りには

カニさんたち始め

トンビの家族

蜘蛛の運動会

守宮(やもり)の赤ちゃん

とか

ねこたち。

お隣のわんちゃん。

とにかく生き物たちがたくさんいます。

この前も私が

カニが家の中に入ってきたので

「ここはだめよ。いいこと、玄関まで競争❗」

と、追い立てて玄関まで走り、

カニさんはめちゃくちゃがんばって私より優位に立ち

なんと横走りで玄関先まで激走。

…………負けた。

彼はとても早い。

そんなことを毎日のようにしてますと

何だか面白い物語ができそうな気がしてきました。

現代の鳥獣戯画じゃないけど

来訪してくるいろんな存在は嬉しくないのはお断りするけれど

工房の裏にいたイシガメさんとか

オニヤンマや

アサギマダラ。

モンキアゲハ

キリギリスにカマキリ

バッタやブンブン

小鳥たち

夜中に畑に出てくるのネズミ。

それを追いかけ遊ぶにゃんこたち。

都会では見られない大変賑やかな様子を私は色々見ています。

朝に裏に行くと

毎朝立派な蜘蛛の巣のレースが頭に。(笑)

花嫁さんじゃないんだからこんなにレース編みはかぶせてもらわなくても結構よ❗

と、話す。

今はクマバチを始め虫たちに熱心に

「いいこと❗ここは工房になるから入ってきちゃダメ。わかった?外ならいいのよ。外なら。」

行くといつも虫たちや生き物と話す私にこの前とうとうお隣の男性が出てこられて

「虫たちを退治してあげますよ」

と、殺虫剤まかれだしたから

慌てて

「スズメバチや怖い迷惑な虫たちはいいけど、今のところ害のない生き物たちは退治しなくていいです❗」

というと驚かれて

「親の顔にたとえ似ていてもなんとやら、って言いますよ。(笑)」

親の顔に似ていても退治するのってなんの虫かなぁ?

考え込んでたら爆笑されました。

毎日のように動物や生き物たちと話している私の姿を見て

京都の変人が工房作ると驚かれてるかもなあと、周りの人たちは笑いました。

「じゅんちゃん、いい、何にでも大きな声で話しかけるのやめなさい❗(笑)」

寂しいときはしゃべってしまう。

一緒に話すと

何か寂しい気持ちは薄くなる。

子供の頃からそうだもの。

私はすこぶる真剣なのになあ。

一人きりで外で生き物たちが夜中に蠢くと

流石に音もない田舎では

最初とても怖かったです。

でもまあ、クマはいないからいいか。と。

子供の頃近くの山でいろんな生き物たちと過ごした私でも

都会に長く慣れますと

そんな世界を忘れがち。

でも、本当は

深夜12時近くまで市バスが前を通る環境こそ

おかしなものだよと虫たちは見ているかもしれないですね。



バッタの一生を儚く感じる我々も

私の扱う樹木たちから見てみたら

何百年もの間いろんな事象を見てきた樹木たちは語らずとも

やれ30年50年80年生きた死んだと大騒ぎする人の一生を見てきて

儚いなと微笑んでいるかもしれません。

だからこそ尊いこの人生

大切に大切に生きていきたいです。



コメント (2)
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