さて、やっとこさ仕事の山を越えて少し楽になったところです。
前回少し軍用車両の写真を紹介したけど、くそ寒い冬の本栖湖近傍で行われたのは、いうなれば「ミリタリー限定コスプレイベント」のようなもので、しかもその年代場所を第2次世界大戦後期のヨーロッパのとある場所に限定されている。そこで、会場入りする人は、そのドレスコードに則って服装を整えなければならない。戦闘イベントに参加せずに見学だけと言う人(まあ、僕ですけど)も最低限違和感がない服装で溶け込むことが義務付けられているのだ。多くのイベントフル参加者は前日土曜日の昼から会場入りして宿泊装備を設営して、夜は宴会で盛り上がったようだ。当然設営するテントも最近の化繊製のドームテントなどの大きく機能的なものは禁止で、軍用の小さな個人装備テントを多数規則正しく並べたミニテント村が出現していた。
僕らはフル参加ではないので、会場入りは日曜の早朝からになる。そこで前日土曜日の夕方までに本栖ハイランドそばの某所(差しさわりがあるので秘密です)に前線基地としてドームテントを張って、翌朝の参戦に備えた。前線基地では、さしあたって、なべを作って酒を酌み交わした。
一晩空けて早朝、会場入りの準備で服装を整える。写真左、僕、副部長(別に顔隠す必要もないんだが・・)アメリカ軍と違和感がないように某友軍の古い戦闘服、但し靴を忘れた関係で、履いているのは最新のタクティカルブーツ。
真ん中、副部長の後輩、ドイツ軍。右、T守閣下。今回上から下まで新調したアメリカ軍。
会場は設定が大戦後期のヨーロッパ戦線なので、連合軍側としてアメリカ軍主体に、少数のイギリス軍空挺部隊、ごく少数のソ連軍。そして大勢のドイツ軍がいた。当然大日本帝国軍やら中国軍なんてのはいない。連合軍とドイツ軍の比率はほぼ3:7である。日本でのドイツ人気が知れるが、ドイツは服がウールなので、この寒い時期に暖かいというのが本当の理由かもしれない。この時期(設定年代)にこれだけ戦力差があったら、ドイツは負けてなかったなきっと。
さて、会場の一角、今回のイベントの目玉とも言えるのがこの一見華奢で地味な機関砲。ドイツ軍の口径20ミリの高射機関砲の実物だ。これを間近で見るのが今回参加した目的のほぼ7割である。
この高射砲の所有者はあの、(フィギアで有名な)海洋堂だ。関西からトレーラーに乗っけてやってきた。参加者に自由に触らせると言う太っ腹だ。
ナンバー消してますが、キューベルワーゲンの実車。しかも極めて珍しい初期型。これもここまで自走で参加した古強者。
キューベルワーゲンは、ミリタリーマニア以外にも結構人気があるアンティークカーで、タレントの鈴木蘭々がその昔コマーシャルで乗っていたり、追放されたが極楽トンボ山本が所有していたことでも有名だったりする。この写真のように稀に実車もあるが、大半は近年スペインあたりのワーゲン工場で作られたレプリカ品。レプリカとはいえ、プレスの型は当時のものだったりするので、製造時期が新しいだけのほぼ実車といえる。その値段が400万以上。それ以外に古いフォルクスワーゲンのシャーシを再利用してボディを新造して乗せ変えたレプリカが国内で作られていて、これに乗っている人も多い。
後方からキャビンを見る。当然左ハンドルだし、快適性の為の装備など全く無い。
エンジンは車体後部。これもオリジナルをレストアしたもので、馬力が小さく少し非力だ。空冷式でオーバーヒートしやすいから、夏場などはたまにこのように裏蓋を空けて冷やす必要があったりする。
さて、この日は野田の板金屋さんがレプリカのキューベルを持ち込んでセールスしてました。シャーシは古いフォルクスのものを流用して、ボディは完全に叩出しの新造品。しかもエンジンはある程度自由に選べるので、トヨタ製のエンジンでもOKと言っていた。お値段はこの手のレプリカとしては破格の285万円から!う~ん、欲しいぞ。