巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
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赤信号

2016-11-27 00:14:48 | 
信号機が赤色のライトを灯すとき
僕は立ち止まらなければと思う
世の中に信号機がなかったら
僕は永遠に歩き続けるのだろうか
僕は何処かで行き倒れやしないだろうか

僕達は赤信号に守られている
誰もがあるタイミングでブレーキを踏みたい
誰もが一息入れて、次なる一歩を踏み出したい
だから僕はゴーサインを出す青信号より
ストップをかける赤信号のほうが好きだ

あなたの人生には赤信号がありますか
毎日あくせく働いて自分を見失っていませんか
来る日も来る日も終電に揺られ
毎日の疲労が抜けない恐怖に怯えていませんか
誰かに謂れのない辛辣な言葉をかけられ
人知れず悔し涙を流していませんか
拒否されるのが怖くて純粋な恋心を伝えられず
人を愛することを諦めかけていませんか

僕は誰かの赤信号になりたい
臆病なあなたの
心配性のあなたの
疲労困憊のあなたの
頑張り屋のあなたの
愛に疲れたあなたの
赤信号になりたい、一息つかせてあげたい

僕達が歩む人生には
限界まで頑張らなければならないときも
あることを僕も知っている
でも信号機は青信号ばかりじゃない
いつか何処かで必ず赤信号に出くわす
僕はそんなあなたの先回りをして
限界を超える一歩手前で踏み留まらせたい

思い上がりだと言われてもいい
以前は赤信号でもブレーキを踏まなかった僕が
誰かの赤信号になりたいなんて
僕自身もつい最近まで思いも寄らなかった
永遠に続く道をひたすら飛ばし続けて
路傍でぶっ倒れてしまうまでは

今の僕には人生の赤信号が見える
時代を駆け抜けるあなたの赤信号になりたい
あなたが目指す人生の高みに辿り着くためには
きっとそれが最善の道だと思うから

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