
ゴールばかり見ていると、途中で心が枯れてしまう
「もっと早く気づいていれば…」
「どうして、私はあのとき、ああしなかったんだろう…」
そんな後悔の言葉を、心の中で繰り返したことはありませんか。
私にも、いくつもあります。
でも、それと同じくらい──
「次こそはうまくやろう」
「今度こそ、理想のゴールにたどり着きたい」
そんな“前向きな決意”で、自分を奮い立たせてきたことも確かです。
だけど──
いつの間にか、「ゴール」に縛られていたことに気づきました。
■ 成果・評価・目標ばかりを追っていると、心が疲れていく
私たちは、子どもの頃から「目標を立てましょう」「ゴールを明確にしましょう」と言われてきました。
確かに、それがあると努力の方向がわかりやすくなるし、「がんばった実感」も得られます。
けれど、大人になっていくと──
社会の中では「成果=評価」の世界になりやすい。
✔ 目標が達成できなかった自分を責める
✔ 周りの期待に応えようとして、どんどん息苦しくなる
✔ 今の自分より“もっとすごい誰か”を見て焦る
気づけば、「いつか満足できるはずのゴール」を目指して走り続け、
肝心の“今ここ”の感情や景色を、味わえなくなっている。
■ プロセスに意味を見出せないと、人は不安になる
たとえば、山登りをしているとき。
目的地だけを見て歩くと、「まだ着かない…」と焦りが募ります。
でも、風の音や足元の草花に目を向けると、「あ、ここまで来たな」と小さな発見がある。
人生の歩みも、同じことだと思うのです。
「いつゴールにたどり着けるのだろう」
「これで合っているのかな」
そんな問いばかりが浮かぶときは、
もしかしたら、“いま進んでいる道”に価値を感じられていないのかもしれません。
■ “らしんばん”は、目的地よりも「歩き方」を教えてくれる
私たちに必要なのは「正確な地図」ではなく、自分なりの“らしんばん”。
✔ どんなことに喜びを感じるのか
✔ どんな関わりが心地よいのか
✔ どんなふうに時間を使いたいのか
それを自分に問いかけながら進むと、
たとえゴールが見えなくても、途中で得る“意味”や“出会い”に、自然と心が満たされていきます。
「ちゃんと進めているか」ではなく、「どう進みたいか」
「何者かにならなければ」と焦る日があってもいい。
「こんなはずじゃなかった」と嘆く日があっても、構わない。
でも──
そのたびに、立ち止まって、“自分のらしんばん”を見つめてください。
目的地ばかりに心を置くのではなく、
今日の一歩が「自分らしい一歩」だったかどうかを、大切にしていけたら。
それこそが、心が枯れずに進む「らしんばんのある生き方」だと、私は思うのです。
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