発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

猪瀬直樹さんと愛の難破船にまつわるエトセトラ

2013年11月30日 | 日記
◆こまかい内容や台詞はおぼえていないし、法律用語は、たぶん間違いがあるだろうけど、昔読んだコミックにこういう話があった。
 男Aは地場の名門企業のオーナー社長だが、その男の無駄遣いのため会社は火の車。
 競馬場で美しい女Bが近づいてくる。どうやら資産家の娘らしい。
 二人が交際をはじめてほどなく、男Aは、結婚をほのめかして女Bから借金する。女Bは、借用証を作るが、そのときに、お金が返せないときは借金のかたに会社の権利を譲渡するという条件、代物弁済予約っていうんでしたっけ、をつける。
「私たち、どうせ結婚するんでしょ? だったらこんなもの(代物弁済のついた借用証)は要らないんだけど、家族がうるさいので、念のために」
 ところが男Aには妻Cがいた。それを知ったBは、私を騙したのね、お金を返せなければ会社をちょうだい、と、男Aから会社を奪う。
 実は女Bは資産家の娘などではなく、妻Cと共謀して男Aから会社を乗っ取ったのであった。チャンチャン♪
(参考『パール・パーティー』by名香智子、小学館。かなり長いお話のごく一部なので念のため)
◆このレディスコミックを読んだ女の子のうちの何人かは、彼氏にまとまったお金を貸すような事態(他人から見たらこの時点で9割5分方アウトなんだけどね)となったときに、ちゃんと借用証(これを作ること自体断られたら、残り5分もダメだろうね)を書いただけではなく、自動車なりなんなりを代物弁済につけた文面でサインをもらうことにしたかもしれない。そうすれば、恋人をなくしただけで、何もかもが消えたりはしない。お金が還る可能性は残るし、お金が還らなくても中古車が手に入るかもしれない。
 お金を返してくれないまま別れた男が、ちゃんと自分の車は持ってて、それが結構いい車で、しかも他の女の子を乗せているなんて、理不尽きわまることではないか。
◆いずれにせよ、借用証がない借金は「もらいっぱ」の匂いがプンプンする。猪瀬氏の借用証はちゃんとしてない。あとづけ的な雰囲気がある。あるいは「返さなくていいよ」的な。つまり「もらいっぱ」的な匂いがするので、いろいろと叩かれているのはいうまでもない。
◆先日熊本に行ったとき、行き先の書店がダイエーのあるビルに入っていたけど、この建物は、昔デパートだった建物だな、という雰囲気はあちこちにあった。懐かしい昭和の雰囲気とともに。
 それが大洋デパートの建物だったことを最近ニュースで知った。そして今度とりこわされるのだと。大洋デパートの建物は健在だったのだ。しかもついこの間行っていたとは。
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