きらく堂日記

鍼灸師の喜楽堂が日々の出来事、過去の思い出、趣味にまつわる話などを綴った日記帳(=雑記帳)です

私の愛刀

2010年05月22日 | 居合・日本刀
今日は私の愛刀を紹介します。

抜刀道(関東戸山流居合道会)の週一回の練習を20年近く続けていますが、練習で巻き藁を斬るのに実際に使用している3振りの日本刀の内の一振りです。

形の練習でも抜刀、納刀の際に刀身と鞘がすれるので、擦り傷(ヒケ)がついたり、汚れてしまいますが、巻き藁を斬るとなると灰汁がついたりして刀身の表面がすごく汚れてしまいます。

汚れを落とすために打ち粉をかけ、柔らかい布や和紙でぬぐったりするわけですが、どうしようも無い時はピカールで磨いてしまったりしますが(これはご法度!)、長いこと斬り続けていると折角の美しい刃紋もすっかり薄れてしまいますので、観賞用の刀と斬る刀は分けておかなければなりません。
手元にある美しい刀で斬ってみたいと思っても、後の研ぎ代を考えるとおいそれとは使えませんね。「斬ってみろ、斬ってみろ」と耳元で悪魔のささやきが聴こえるのですが・・・。

この刀は長さが二尺三寸三分で定寸に少し足りず、反りが七分と少しきついので抜刀向きのものです。反りが強い分とても抜き易い。目釘穴が2個の大すりあげ無名の末古刀で、波紋「小ぐの目」いわゆる「数珠刃」で「寿命」作と極められているものです。
ツバも付けて重さは1,060gで重ねも薄く軽めです。刀身は柔らかく折れにくいですが、下手な人が使って斬る時に刃筋が狂うと曲がってしまいますね。
切れ味はまあまあ良い方で気に入っています。


柄にはテニスラケットのグリップに巻くテープを巻いています。滑り止めと柄糸が汚れないようにするため。遠くから見ると分かりません。


ツバ元のはばきと鍔と刀身。


刀身の中央付近。刃紋が見えにくくなっていますが、ぐの目が何となく分かるかな。


切っ先部分。横手筋もきれいになくなっています。長く斬っているとこんなになってしまいます。研ぎに出すと見違えるように美しい美術品になるのですが、研ぎに出すのは大分先のことになるでしょうね。

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