きらく堂日記

鍼灸師の喜楽堂が日々の出来事、過去の思い出、趣味にまつわる話などを綴った日記帳(=雑記帳)です

Q&A 肺がんとコブ

2012年03月05日 | 健康・養生・鍼灸
ネットを経由して、こんな質問を受けました

一寸ご質問をしてもいいでしょうか? 私の友人が甲状腺がんから肺へ転移したのですが、お医者様から何をしても良いといわれているのです。首の後ろにコブのような、盛り上がりがあって、これがなくなると病気も良くなると思うのだけどと言っていたというのですが、この、コブってどのようなものがこういう状態になるのかご存知でしょうか?
肺がんについて調べていたら、肺がんでなくなったお客様の事が載っていたので読ませていただきました。

思い当たることもありましたので、少し調べて以下のように回答をいたしました。

患者さまの情報が少なくて回答は難しいのですが・・・.
一般論として、後頚部から肩にかけて見られるコブ状の盛り上がりについては、「これが無くなると、病気も良くなるのだけれど」と医師が云われたのであれば、いわゆるバッファローネック(水牛様脂肪沈着)に代表されるクッシング症候群を想定しているのではないでしょうか。クッシング症候群は副腎皮質ホルモン、とくにコルチゾールの慢性的分泌過剰による病態の総称で、その原因の一つに異所性ACTH症候群があります。ACTHは副腎皮質刺激ホルモンです。

 肺癌や甲状腺癌などの異所性ACTH産生腫瘍からACTHが過剰に分泌されると、副腎皮質ホルモンの分泌が過剰になり、中心性肥満、満月様顔貌、水牛様脂肪沈着(頚肩部への脂肪沈着=コブ)、高血圧、・・・・などの兆候が現れます。
 原疾患であるこれらの腫瘍を摘出すれば治りますので、多分お医者さんは「コブが無くなれば病気が良くなる」と言ったのではなく、「病気が良くなればコブは無くなる」と言ったのではないでしょうか。癌が治ればコブは無くなると言うことをおっしゃったのだと思いますが、あらためてお医者様に確認されては如何でしょうか?


<鍼灸マッサージサロン・セラピット>

最新の画像もっと見る

コメントを投稿