・・・・他流に太刀かず多き事・・・・
太刀のかず余多にして、人に伝ゆる事、道をうり物にしたてて、太刀数おほくしりたると、初心のものに深く思はせんが為成るべし。兵法にきらう心なり。
其故は、人を切る事、色々あるとおもう所、まよふ心也。
世の中において、人をきる事、替わる道なし。しるものも、しらざるものも、女童子も、打ちたたききるという道は、多くなき所也。若しかはりては、つくぞ、なぐぞという外はなし。
先ずきる所の道なれば、数の多かるべき子細にあらず。
され共、場により、事に随ひ、上わきなどのつまりたる所などにては、太刀のつかえざるやうに持つ道なれば、五方とて五つの数はあるべき也。それより外にとりつけて、手をねぢ、身をひねりて、飛び、ひらき、人をきる事、実の道にあらず。
人をきるに、ねぢてきられず、ひねりてきられず、飛んできれず、ひらいてきれず、かつて役に立たざる事也。
我兵法においては、身なりも心も直にして、敵をひずませ、ゆがませて、敵の心のねぢひねる所を勝つ事肝心也。
能能吟味あるべし。
実践的刀法のあるべき姿(身も心も直にして・・・)を良く示していると、納得させられる内容である。
居合道修行中の身であるが、剣術の本質を見失うことのないようにしたい。
太刀のかず余多にして、人に伝ゆる事、道をうり物にしたてて、太刀数おほくしりたると、初心のものに深く思はせんが為成るべし。兵法にきらう心なり。
其故は、人を切る事、色々あるとおもう所、まよふ心也。
世の中において、人をきる事、替わる道なし。しるものも、しらざるものも、女童子も、打ちたたききるという道は、多くなき所也。若しかはりては、つくぞ、なぐぞという外はなし。
先ずきる所の道なれば、数の多かるべき子細にあらず。
され共、場により、事に随ひ、上わきなどのつまりたる所などにては、太刀のつかえざるやうに持つ道なれば、五方とて五つの数はあるべき也。それより外にとりつけて、手をねぢ、身をひねりて、飛び、ひらき、人をきる事、実の道にあらず。
人をきるに、ねぢてきられず、ひねりてきられず、飛んできれず、ひらいてきれず、かつて役に立たざる事也。
我兵法においては、身なりも心も直にして、敵をひずませ、ゆがませて、敵の心のねぢひねる所を勝つ事肝心也。
能能吟味あるべし。
実践的刀法のあるべき姿(身も心も直にして・・・)を良く示していると、納得させられる内容である。
居合道修行中の身であるが、剣術の本質を見失うことのないようにしたい。
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