きらく堂日記

鍼灸師の喜楽堂が日々の出来事、過去の思い出、趣味にまつわる話などを綴った日記帳(=雑記帳)です

騎馬戦での刀の使い方は?

2005年07月18日 | 居合・日本刀
TVで一の谷の合戦をやっていました。鵯越の断崖を逆落としで攻め込んだ義経が周りの敵兵たちと太刀で切り結ぶ乱戦シーンがありましたが。あんなことありえません。当時は騎射での一騎打ちが戦のルールです。武者どうしが騎乗で弓を使って一騎打ちするのが本来の姿ですね。太刀を使うことはまず無かったと思いますね。箙に一杯矢を持っているのに、弓はどこにおいて来たのでしょうね?
馬は乗り物ではなく武器の一種と見たほうがいいですね、騎馬集団の突進力は凄まじかったでしょうが、馬は走らせてこそ、徒歩の兵を踏み潰し、跳ね飛ばす武器として機能しますので、混戦状態で馬がほとんど止まった状態では、窮地に追いやられた状態と考えたほうが良いですね。あのように徒歩の兵に囲まれて止まってしまったら、簡単にやられてしまいますね。馬上から揮える太刀の範囲は右側方しかないのですから、左側や後方から薙刀で一なぎにされてしまうはずです。
騎馬戦での刀の使い方は、右側方を上から下に切り下げるのではなく、馬の走るスピードを太刀に乗せる形で右側方を後ろから前へ跳ね上げる形で斬るのが一般的です、腕力で斬るのではなく、馬の走るスピードで斬ると、すごい切れ味になるのですね。