塩哲の色即是空

私の日常の活動状況を飾り気なく、素のままで表現する。

広重「江戸百」今昔 真乳山山谷堀夜景

2007-10-23 06:35:29 | 江戸百・今昔
 安政4年(1857)8月の改印がある「江戸百」34景
「真乳山山谷堀夜景」(まつちやまさんやぼりやけい)。
 この絵は、隅田川の向島の川岸土手から対岸の山谷堀を
描いている。右側の灯りのついた建物は、安政の大地震で
料亭「金波楼」が崩壊し、その代替わりとして「有明楼」が
営業している。地震の復興から立ち直り、当時は大いに
繁盛した料亭だった。有明楼の左側に山谷堀がある。現在は
暗渠になり山谷堀公園が北に延びている。
 料亭といえば、芸者。ここに描かれている提灯に先導
された芸者は、向島ではなく、堀の芸者であることが伺える。
真乳山(現在の待乳山)は、荒川の氾濫で日本堤の工事が
始まると、山を削り埋め土として利用されたという。よって、
当時の山はもっと高かったそうだ。山の上には聖天宮があり、
男女と女天の双身像・勧喜神(インド・ヒンズー教)が
祀られている。
(墨田区向島2丁目5番地辺り)

最新の画像もっと見る