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『中・高校教師用ニュースマガジン』(中高MM)☆第3341号☆
2015年3月4日:水曜日発行
編集・発行 梶原末廣 sukaji@po.synapse.ne.jp
http://www.synapse.ne.jp/~kanoyu/sukaji/index.html
http://www.synapse.ne.jp/~kanoyu/kyoushi/index.html
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■「理想の学校作りへ」(5)瀬尾公彦(愛知県)
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【連載】
■「理想の学校作りへ」(5)
瀬尾 公彦
seo@ksn.biglobe.ne.jp
さて、そろそろ「学校」作りの話に入ろうかと思う。初回に話したかつて
の教え子がきっかけで外国人に教えることになった私だが、この学校を作る
という「夢」も実は彼のものである。
整理して書く。その彼がまだ自分の会社でなく勤めていた時に、教育係と
して1人のベトナム人と出会う。そのベトナム人がチャム族の出身で、かつ
て先住民の歴史を持つチャム族が、現在のベトナムに於いては様々な場面で
虐げられている様子を次第に知っていく。彼はそのチャム族の人たちを日本
に呼ぶことで援助できたらと考える。自分で会社を興した後もそこにこだわ
り、その中で日本語学校の必要性を感じるようになる。ちなみに現在の彼の
ベトナムでの会社の社長が、その最初に出会ったベトナム人である。
さて私の方はと言えば、教員になった頃は教育的な社会活動にもいろいろ
と参加していて、その中でも、フリースクールを作る運動や、サマーヒルや
海外での自由な学校に興味を持った。イヴァン、イリッチの本は訳される度
に読んだし、パウロフレイレの本は未だにバイブルである。ニイルの著作集
も良く読んでいた。しかし新任から4年ほどそのような興味で、休日に自宅
にいたためしもなかったが、夜間定時制高校に転勤してからはそのような活
動から足が遠のき、所謂現場主義的な考えを持つに至った。しかし、日本の
学校システムそのものの不合理性や権威的な建前性に対しては不信感を持ち
続けているのは、前回の連載で記載したとおりである。
彼と話していて、彼も又多くの苦労を味わって生きてきて、その中で特に
学生時代の夜間定時制高校での先生達のあたたかさなどに感謝していて、今
苦労しているチャム族の人たちに自分の姿を重ね合わせていたのである。た
だ学校についてはさほど具体性を持って考えてはいなかった。私は学校を作
るのであれば、単にスキルアップを目的とした学校ではなく、本来、学ぶと
は何かと言うことを中心に置いた、ある種「理想」の学校作りをすべきだと
いうような話をして、私なりのプランを伝えたところ、まず、「感激しまし
た。」という言葉があって、まさしくそのような学校を作りたいと思ってい
ました、と同調してくれたのである。
さて、そこで私も自分自身腰を据えてこのプロジェクトに参画しようと決
心したのである。理想の学校を作る。個人的に言わせていただくと、実に私
が最も心惹かれるプロジェクトではないか。理想の学校を作る。彼の夢に私
の夢も重ね合わせようと思った。
そして、自分の頭にある「理想」を確認しつつ、有るべき学びの形とは何か
を問いつつ、設立趣意書を一気に書き上げた。。
やや長くなるので、その趣意書の内容は次回に譲ることにする。
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===編集日記===
皆様に支えられて「日刊・中高MM」第3341号です。
瀬尾公彦さんの「理想の学校作りへ」、お届けします。
・理想の学校を作る。
彼の夢に私の夢も重ね合わせようと思った。
これだなっと思った。夢はひとりのものだが、他者の夢と重ねる夢。
「理想の学校」に対して夢を見る、その夢を見る人がまた夢を見る。
夢の連鎖でありこれこそが希望の連鎖なのだ。
次回の趣意書が楽しみです。
『中・高校教師用ニュースマガジン』(中高MM)☆第3341号☆
2015年3月4日:水曜日発行
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■「理想の学校作りへ」(5)瀬尾公彦(愛知県)
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【連載】
■「理想の学校作りへ」(5)
瀬尾 公彦
seo@ksn.biglobe.ne.jp
さて、そろそろ「学校」作りの話に入ろうかと思う。初回に話したかつて
の教え子がきっかけで外国人に教えることになった私だが、この学校を作る
という「夢」も実は彼のものである。
整理して書く。その彼がまだ自分の会社でなく勤めていた時に、教育係と
して1人のベトナム人と出会う。そのベトナム人がチャム族の出身で、かつ
て先住民の歴史を持つチャム族が、現在のベトナムに於いては様々な場面で
虐げられている様子を次第に知っていく。彼はそのチャム族の人たちを日本
に呼ぶことで援助できたらと考える。自分で会社を興した後もそこにこだわ
り、その中で日本語学校の必要性を感じるようになる。ちなみに現在の彼の
ベトナムでの会社の社長が、その最初に出会ったベトナム人である。
さて私の方はと言えば、教員になった頃は教育的な社会活動にもいろいろ
と参加していて、その中でも、フリースクールを作る運動や、サマーヒルや
海外での自由な学校に興味を持った。イヴァン、イリッチの本は訳される度
に読んだし、パウロフレイレの本は未だにバイブルである。ニイルの著作集
も良く読んでいた。しかし新任から4年ほどそのような興味で、休日に自宅
にいたためしもなかったが、夜間定時制高校に転勤してからはそのような活
動から足が遠のき、所謂現場主義的な考えを持つに至った。しかし、日本の
学校システムそのものの不合理性や権威的な建前性に対しては不信感を持ち
続けているのは、前回の連載で記載したとおりである。
彼と話していて、彼も又多くの苦労を味わって生きてきて、その中で特に
学生時代の夜間定時制高校での先生達のあたたかさなどに感謝していて、今
苦労しているチャム族の人たちに自分の姿を重ね合わせていたのである。た
だ学校についてはさほど具体性を持って考えてはいなかった。私は学校を作
るのであれば、単にスキルアップを目的とした学校ではなく、本来、学ぶと
は何かと言うことを中心に置いた、ある種「理想」の学校作りをすべきだと
いうような話をして、私なりのプランを伝えたところ、まず、「感激しまし
た。」という言葉があって、まさしくそのような学校を作りたいと思ってい
ました、と同調してくれたのである。
さて、そこで私も自分自身腰を据えてこのプロジェクトに参画しようと決
心したのである。理想の学校を作る。個人的に言わせていただくと、実に私
が最も心惹かれるプロジェクトではないか。理想の学校を作る。彼の夢に私
の夢も重ね合わせようと思った。
そして、自分の頭にある「理想」を確認しつつ、有るべき学びの形とは何か
を問いつつ、設立趣意書を一気に書き上げた。。
やや長くなるので、その趣意書の内容は次回に譲ることにする。
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皆様に支えられて「日刊・中高MM」第3341号です。
瀬尾公彦さんの「理想の学校作りへ」、お届けします。
・理想の学校を作る。
彼の夢に私の夢も重ね合わせようと思った。
これだなっと思った。夢はひとりのものだが、他者の夢と重ねる夢。
「理想の学校」に対して夢を見る、その夢を見る人がまた夢を見る。
夢の連鎖でありこれこそが希望の連鎖なのだ。
次回の趣意書が楽しみです。