■「理想の学び舎作りへ」(14)瀬尾公彦(愛知県)
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【連載】
■
瀬尾公彦(愛知県)
seo@ksn.biglobe.ne.jp
澄み渡る青い秋空の下、なかなか幸せな時間を過ごした。
教え子とゴルフに行った経験はこれまでにもあったが、この日はま
た格別であった。というのは、この日一緒にまわってくれた3人はす
べて教え子ながら、一人一人出身校も年齢も違い、それぞれが私の歴
任した学校の卒業生であった。なぜこのような素敵なメンバーが可能
となったかといえば、今私の関わっているNPOに関わっているメンバ
ーという縁である。
今年のお正月に、ベトナム人の研修生を自宅に招いたことがあった。
その際、「先生お土産です」とパソコンにつけるカメラを持ってきて
設置していってくれた。詳しくない私に説明をしてくれて、自宅でス
カイプをすることができるようになった。
スカイプは簡単に言えば、パソコンを使ったテレビ電話であり、無
料であるために日本に来ている研修生は誰もが利用して、ベトナムに
いる家族と話したりしているという。
それでも最初はあまり利用もしていなかったが、2月頃からベトナ
ムにいる4月から日本の大学に来る予定の大学生とぼちぼち話したり
するようになった。3月にベトナムに行くことになったためにその前
あたりかららよく利用することになった。本格的に利用することにな
ったのは私の生徒たちが帰国した4月からである。
一方私がベトナム人に日本語を教えて、学校作りをしている中で、
その活動に興味を持つ人もぽつぽつ現れてきた。「一度彼らと話して
みる?」くらいの誘い方で、彼らと話す日本人がそう多いわけではな
いが一人一人増えていった。「私に日本語を教えていただけませんか
?」と頼まれて何曜日の何時からと決めるペアも出てくるようになる。
私の大学院の友人以外は、すべて日本語を教えることについては素人
である。
しかし目線を変えれば、日本人であれば日本語を話せる。正しい発
音はできる。文法の説明はできないかもしれないが、彼らがスカイプ
で求めるのは会話である。そして、確かに会話を続けていくと、当然
であるが聞き取る力は向上し、会話力は上がるのである。
たとえば日本人が英語を学習したいとする。もしアメリカ人の知人
ができたとすれば、その人がたとえ教師でなくても、英会話を教えて
ください、となるのと同様の感じである。
そして現在11月であるが、スカイプをベトナム人とやってくれて
いる人が何人か出てきたので、私が今月から整理して、日本語の力を
考えながら、この先生は何曜日の何時で誰を教えるというように決め
てみた。
現在、20人ほどの生徒を対象に、1時間半から2時間くらい、週
に12コマ設定されている。時間は仕事もある人が多いので、日本時
間の午後9時くらいからである。ベトナムとは時差が2時間あるので、
ベトナム時間では7時である。私は夜間定時制勤務で、部活動もやる
ので帰宅するのは午後11時であるが、早く帰った折りに時々顔を出
す。自分は土曜日に、「瀬尾道場ーステキな先生養成講座ー」と銘打
って、先生候補のベトナム人や日本人を相手にスカイプをしている。
その中には、きちんと日本語を教えたいと思って、この秋から30
万円の受講料を払い、専門学校に通い始めた方もある。基本的に私が
誘惑して一人一人増えていったので、先述したゴルフが現実化したの
である。
今の感じでは、一生懸命なベトナムの若者を相手にしている日本人
の方もまた大変楽しそうである。ボランティアとは与えるものと思い
がちであるが、得られるものが多い。もしこれを読まれて、私もやっ
てみたいという方が見えれば一度彼らとお話ししてみませんか?
少し人生の風景が変わると思います。
今までの様々な教え子とゴルフをやるのが幸せである以上に、そう
いう卒業生などに囲まれて、ベトナムへの学校作りを進めていける幸
せを改めて感じた次第である。
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◎<12月望年会&2月朗読Cafe>◎
【望年会のお知らせ】
日時:12月26日(土)18:30~20:30
場所:「山有FUKUiTADAKi」(さんゆうふくいただき)
(ローフード レストラン)
http://sanyu-fukuitadaki.jp/
住所:〒890-0056 鹿児島県鹿児島市下荒田2丁目12-15
電話: 099-204-0677
会費:2160(豆乳鍋)+飲み物代
参加申込み:kanoyu@po.synapse.ne.jp
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===編集日記===
皆様に支えられて「日刊・中高MM」第3552号です。
瀬尾公彦さんの「理想の学び舎作りへ」、お届けします。
・澄み渡る青い秋空の下、なかなか幸せな時間を過ごした。
なるほどね、と思ってしまう。無理なく出来うる範囲で取り組む、
しかも可能な限り愉しくやる、楽しいものであること、となろうか。
様々な意味で理想的な学び舎作りにつながるものであろうと考える。
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【連載】
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瀬尾公彦(愛知県)
seo@ksn.biglobe.ne.jp
澄み渡る青い秋空の下、なかなか幸せな時間を過ごした。
教え子とゴルフに行った経験はこれまでにもあったが、この日はま
た格別であった。というのは、この日一緒にまわってくれた3人はす
べて教え子ながら、一人一人出身校も年齢も違い、それぞれが私の歴
任した学校の卒業生であった。なぜこのような素敵なメンバーが可能
となったかといえば、今私の関わっているNPOに関わっているメンバ
ーという縁である。
今年のお正月に、ベトナム人の研修生を自宅に招いたことがあった。
その際、「先生お土産です」とパソコンにつけるカメラを持ってきて
設置していってくれた。詳しくない私に説明をしてくれて、自宅でス
カイプをすることができるようになった。
スカイプは簡単に言えば、パソコンを使ったテレビ電話であり、無
料であるために日本に来ている研修生は誰もが利用して、ベトナムに
いる家族と話したりしているという。
それでも最初はあまり利用もしていなかったが、2月頃からベトナ
ムにいる4月から日本の大学に来る予定の大学生とぼちぼち話したり
するようになった。3月にベトナムに行くことになったためにその前
あたりかららよく利用することになった。本格的に利用することにな
ったのは私の生徒たちが帰国した4月からである。
一方私がベトナム人に日本語を教えて、学校作りをしている中で、
その活動に興味を持つ人もぽつぽつ現れてきた。「一度彼らと話して
みる?」くらいの誘い方で、彼らと話す日本人がそう多いわけではな
いが一人一人増えていった。「私に日本語を教えていただけませんか
?」と頼まれて何曜日の何時からと決めるペアも出てくるようになる。
私の大学院の友人以外は、すべて日本語を教えることについては素人
である。
しかし目線を変えれば、日本人であれば日本語を話せる。正しい発
音はできる。文法の説明はできないかもしれないが、彼らがスカイプ
で求めるのは会話である。そして、確かに会話を続けていくと、当然
であるが聞き取る力は向上し、会話力は上がるのである。
たとえば日本人が英語を学習したいとする。もしアメリカ人の知人
ができたとすれば、その人がたとえ教師でなくても、英会話を教えて
ください、となるのと同様の感じである。
そして現在11月であるが、スカイプをベトナム人とやってくれて
いる人が何人か出てきたので、私が今月から整理して、日本語の力を
考えながら、この先生は何曜日の何時で誰を教えるというように決め
てみた。
現在、20人ほどの生徒を対象に、1時間半から2時間くらい、週
に12コマ設定されている。時間は仕事もある人が多いので、日本時
間の午後9時くらいからである。ベトナムとは時差が2時間あるので、
ベトナム時間では7時である。私は夜間定時制勤務で、部活動もやる
ので帰宅するのは午後11時であるが、早く帰った折りに時々顔を出
す。自分は土曜日に、「瀬尾道場ーステキな先生養成講座ー」と銘打
って、先生候補のベトナム人や日本人を相手にスカイプをしている。
その中には、きちんと日本語を教えたいと思って、この秋から30
万円の受講料を払い、専門学校に通い始めた方もある。基本的に私が
誘惑して一人一人増えていったので、先述したゴルフが現実化したの
である。
今の感じでは、一生懸命なベトナムの若者を相手にしている日本人
の方もまた大変楽しそうである。ボランティアとは与えるものと思い
がちであるが、得られるものが多い。もしこれを読まれて、私もやっ
てみたいという方が見えれば一度彼らとお話ししてみませんか?
少し人生の風景が変わると思います。
今までの様々な教え子とゴルフをやるのが幸せである以上に、そう
いう卒業生などに囲まれて、ベトナムへの学校作りを進めていける幸
せを改めて感じた次第である。
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◎<12月望年会&2月朗読Cafe>◎
【望年会のお知らせ】
日時:12月26日(土)18:30~20:30
場所:「山有FUKUiTADAKi」(さんゆうふくいただき)
(ローフード レストラン)
http://sanyu-fukuitadaki.jp/
住所:〒890-0056 鹿児島県鹿児島市下荒田2丁目12-15
電話: 099-204-0677
会費:2160(豆乳鍋)+飲み物代
参加申込み:kanoyu@po.synapse.ne.jp
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===編集日記===
皆様に支えられて「日刊・中高MM」第3552号です。
瀬尾公彦さんの「理想の学び舎作りへ」、お届けします。
・澄み渡る青い秋空の下、なかなか幸せな時間を過ごした。
なるほどね、と思ってしまう。無理なく出来うる範囲で取り組む、
しかも可能な限り愉しくやる、楽しいものであること、となろうか。
様々な意味で理想的な学び舎作りにつながるものであろうと考える。