寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3385話) 最後の挑戦

2022年09月29日 | 行動

 “後期高齢者、一歩手前の私。介護施設でほんの少しのお手伝いをさせていただくようになりました。気楽に入った施設。職員さんは忙しくて、指導の時間は無し。「トイレ介助して」などと言われ、私なりに動くと、すぐに職員さんから注意の言葉が飛んでくる。介護の道に無知な私。仕方ありません。
 これではいけないと、一大決心しました。介護職員の初任者研修を受けようと! 講習は毎週一回。車で五十分走り、通うこと十五回。途中、課題テストで挫折しました。でも奮起して乗り越え、最終テストに向かいました。
 答案用紙に向かう時、手が震えて問題がよく読めない状態でした。テストタイムの一時間、過ぎるのが早かったこと。思わず「あー、追試験だ」の一言が出ました。試験官さんより「二週間くらいで結果が出ます」と。その後の一日一日は「ダメだろう」「いやもしかして」と落ち着かない毎日でした。
 待ちに待った十日後、大きな封筒が届きました。修了証明書が頂けました。七十四歳は受講生十五人中の最高齢でした。コロナの中、感染予防しながら勉強し、介護の奥深さを知りました。桜の時季から始まり、気が付いたらヒマワリが咲くお盆。ご先祖様に報告しに行きました。”(9月1日付け中日新聞)

 愛知県新城市のパート・安藤さん(女・74)の投稿文です。74歳にして介護職員の研修を受けられた安藤さん、こういう話を聞くと人は年齢ではないことを知る。もう介護を受けられてもおかしくない年齢に、世話をする側に回る。これはもしいつか介護を受けられることになった時にも役立つであろう。ドキドキ待つ体験もされた。いい期間を持たれたと思う。最後の挑戦と書かれているが、これがどうなるかは分からない。また別の挑戦が生まれるかも知れない。人間、死ぬまで分からないのである。
 ボクも喜寿を越え、もう十分に高齢者である。でも人は年齢ではないことは十分意識している。若い頃からいろいろ社会活動に携わってきたが、それらはいろいろな条件があり、いつまでも続けれる訳ではない。次のためにと今年は再開されたシルバーカレッジに挑戦している。委員長を引き受けたが、今のところ今ひとつ納得ができていない。まだ半年あるので回復のチャンスはある。消極的になる気持ちを抑えねばならない。


コメントを投稿