寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3032話) 国勢調査員

2020年10月09日 | 活動

 “五年ごとの国勢調査が実施されています。私は二十五歳のころ、何も知らずにアルバイトとして統計調査員を紹介され、国勢調査や工業統計調査に長年携わってきました。そして今回は指導員として、連続十回目の国勢調査です。
 今まで何度も落ち込むことがありました。「お母さん、お客さんだよ!」「いないと言っといて!」。明らかな居留守や苦情、調査拒否などでつらい思いをしたことも。
 しかし「書いたら届けてあげるよ」との温かい言葉、ようやく面会できたときの安堵感、「大変ですね、ご苦労さま」の一言などに、力をもらいました。健康にも恵まれ、今に至っています。新聞報道にもありましたが、近年は日中の不在、外国人やオートロックマンションの増加、個人情報保護による拒否と、さらに調査は難しくなっています。
 二〇一四年度「統計の日」の標語に応募した私の作品「統計であなたも参加、国づくり」が佳作になりました。この標語の趣旨を少しでも皆さんにご理解いただきたく思います。前回から調査員として参加している主人と夫婦そろって、コロナ禍の中、国勢調査を無事に終えることを願っています。皆さま、ご協力をよろしくお願いします。”(9月19日付け中日新聞)

 愛知県津島市の主婦・加藤さん(70)の投稿文です。ボクの家にも国政調査票が配布されてきました。ボクはすぐにインターネットで始めてみました。あっけなく終わることができました。5年に1度ですから、そう機会のあることではありません。インターネットは初めてのことです。
 加藤さんは10回目の調査員と言うことですから、もう45年です。国勢調査のいろいろな苦労を聞きます。まず調査員のお願いです。ボクの村では今年どうやって選んだのでしょう。苦労が多いことを知れば、誰もが引き受けるのを拒みます。そして、引き受けてからの苦労です。何度も訪ねていかねばならない家もあるようです。これについては加藤さんも書かれています。
 昨今はいろいろな機関から調査データが示されます。メディアでもいろいろなアンケートがされています。また、スマホが広がって更に多くなった気がします。ポイントを与えて、アンケートを募る会社もあります。でもこれらは、一握りの人からのデータです。恣意的に取られるデータがあるかも知れません。どこまで信頼できるのか、疑問が残ります。それに比べれば、国勢調査は全国民からです。これほど信頼できるものはありません。
 ボクは調査員を頼まれたことがありません。助かったというのか、残念だったというのか・・・残念だったという気持ちの方が大きい気がします。体験しておけば、この話題についてももっといろいろ書けたと思います。


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