吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

卵は半熟で

2021-03-11 11:43:00 | 日記
夜勤の朝、起床介助に入った女性が
「鍋焼きうどんを作っていたの」
と、話してくれました。

夢の中で、鍋焼きうどんを作っていたそうです。

「なんて美味しそうな夢を見てるんですか」

私は思わず笑ってしまいました。

「鍋の蓋が見当たらないのよね」

もう目を覚ましているのに、まだ台所に立っているかの様に話す彼女。

「誰かの為に作っているんですか?」
「ううん、自分で食べるの」
「じゃあ、その辺にある適当な大きさの鍋のお蓋でもいいんじゃないですか?」
「そうかもしれないけど、それじゃ色気がないじゃないのよ」
「土鍋ですか?」
「いや、その辺にあった鍋だけどさ」

自分で食べる鍋焼きうどんに色気を求めるのか、この人は。
ちゃんとした人なんだな。
粗雑な私とはえらい違いだ。

「卵を入れるタイミングがね」
「卵は半熟がいいですよね」
「固まり過ぎると良くないからね」
「ゆる過ぎてもダメですしね」
「そうそう、だから蓋が」

ああ、そうか。
確かに蓋は大事。

真ん中に卵を割り入れて蓋をして、丁度良い頃合いに蓋を外すと・・・
私の頭の中に、グツグツと煮立ったうどんの中央で
ふるふると揺れている半熟卵の場面が浮かびました。

うん、間違いなく美味しそう!

お陰で、それから数時間は鍋焼きうどんが食べたくてたまらなくなってしまいました。

椎茸とお麩と長葱と、出来れば鶏肉、そして竹輪かカマボコ。
彩りとして、水菜か茹でたほうれん草も欲しい。
そして、真ん中には半熟卵。

ああ、欲を言えば、餅巾着なんかあると最高。

鍋焼きうどん。
食べたいなぁ。