吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

甘い無知

2014-10-31 10:29:45 | 日記
毎年恒例の、あくゆーずを自宅に呼んで行う忘年会で
「今年は、みんなで檀蜜のDVD鑑賞をしよう!」という楽しげな計画が持ち上がったので
念のため、事前調査を兼ねて、檀蜜のDVDを観ておくことにしました。

しかし、何しろ相手は檀蜜。
レンタルDVDショップで、あまり入念にDVDを選ぶのも憚られます。
そこで、確か、映画の挿入曲として
アルゼンチンタンゴの、『ポル ウナ カペーサ』を使っていたはずだという理由で
『甘い鞭』というDVDを手に取り、内容もろくに確認しないまま、レジに持って行きました。

    ちら。

一瞬。

ほんの一瞬ですが、私からDVDを受け取った若い男性店員さんが
私の顔を見たような気がしました。
しかも、店員が接客をするときの、真正面からの視線ではなく
横顔のまま、目だけくるっと動かしての、ほんの一瞬のことです。

私の様な中年女が、1人で檀蜜(のDVD)を借りるなんて、そんなにないことなのだろう。

そう解釈して会計を済ませ、自宅に戻った私は
早速、夕食の支度をしながら、DVDを観ることにしました。

   …げっ。


無理。

これ、いくらあくゆーずでも、一緒に観るのは無理。
ましてや、さっちゃんには絶対に無理。無理っちゅーか、駄目。

最近SMバーネタで話題になった、宮沢経産相もぶったまげるような内容に
思わず、テレビの画面に向かって、糠漬けを投げ飛ばしそうになってしまいました。

年末に気心の知れたメンバーで、熱々の鍋を囲んで、はふはふ、ほふほふしながら
みんなで眺められるようなものではありません。
それ以前に、食欲なくなりそう。

私は、ホラー映画が大好きで
ゾンビだろうが、首が飛ぼうが内臓でろりんだろうが
さんばら髪の血まみれの女にひたすら追いかけられようが
「なにやってんの、この人たち」と、ゲラゲラ笑いながら観ていられるのですが
こういうのは駄目。
っていうか、『甘い鞭』というタイトルの時点で気付けよ、自分!

で、一体どこで使われるのだろう?と、思っていた『ポル ウナ カペーサ』は
クライマックスシーンで使われていました。
『ポル ウナ カペーサ』、日本語に訳すと、「頭ひとつで」
あたまひとつ分の、ほんの僅かな差で、運命が変わってしまうという意味のこの曲。

なるほど、深いわ~。

因みに、クライマックスシーンで登場する、伊藤洋二郎という役者さんの趣味が
なんと、アルゼンチンタンゴ。
もしかしたら、『ポル ウナ カペーサ』を使ったのは、この人のアイデアなのでしょうか。

『ポル ウナ カペーサ』という曲は
アル・パチーノの、『セント オブ ウーマン』という映画に使われている曲で
盲目の元軍人が、レストランで出会った若く美しい女性とタンゴを踊る姿は
うっとりするほど素敵な場面なのですが
『甘い鞭』では、うっとり出来んわー!!


「無理」とか「駄目」言いつつ、結局最後まで観てしまった私は
おそらく、疲れ果てていたのでしょう。
DVDを、テレビから出すことを、すっかり忘れていました。

翌朝、私が朝早くから出勤し、続いてお父さんが出勤し
朝の付き添いのヘルパーさんと2人きりになったさっちゃんは
いつものように、自分のお気に入りのDVDをヘルパーさんと観たのでしょう。
私が帰宅すると、おそらくヘルパーさんが取り出したであろう、『甘い鞭』(今更ですが、R-18)が
テーブルの上に、そっと乗せられていました。

あわわわ!
違うのー!

私がこういうのが好きなんじゃなくて、私は檀蜜が好きで…

なんだか言い訳がましい。

年末に檀蜜好きの友達と集まって…

詳しく説明すると、余計にうそ臭くてアヤシイ。

甘かった。
パッケージをもっとちゃんと確認するべきだった。
ただいま、無知な自分を深く反省中です。