吐露と旅する

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タマミ、西和辞典に勝つ

2014-09-01 10:04:56 | 日記

西和辞典とどちらを買おうか、長い間迷った結果
ついに、『赤んぼ少女』のDVDを買ってしまいました。

初回版限定のポストカード(人には出せない)、メイキングDVD付き。

物語の内容を簡単に説明すると

生まれて直ぐに施設に預けられ、15年間施設で暮らしていた、美しい少女、葉子。
ある日、ずっと彼女を探していた実の父親、南条氏が現れ
彼女は、両親が暮らす南条家の屋敷に住むことになるのだが
そこには、タマミという赤ん坊の姿をした15才の少女が
南条氏にも知られることなく、屋根裏で育てられていた...。

(原作では)
タマミは、15年前に病院の手違いにより、葉子と取り違えられて南条家に引き渡された子で
実際には、身元も分からない行き倒れの女から産み落とした赤ん坊でした。
赤ん坊のまま身体は成長せず、容姿が醜く、口にはけだものの様な鋭い牙をもち
そして、何故か右手が異様に大きく、その指先には薄汚く鋭い爪が伸びています。
タマミが実の娘でないことを知った南条氏が、タマミがまだ幼い頃に施設に預けたのですが
精神に問題を抱えた母親が、密かに施設から連れ戻し
南条氏に隠れて、屋根裏でタマミを我が子として育てていたのです。
(映画の冒頭に戻る)
タマミは、自分が南条家の娘ではないことに気付きながらも
母親に愛される今の暮らしを失うことを恐れ
父親の南条氏の愛を独占し、かかも美しい容姿をもつ葉子に激しく嫉妬し
執拗な嫌がらせや脅しを繰り返し
やがてその嫉妬は拍車をかけてエスカレートし
身の毛もよだつような恐ろしい行為を繰り広げていく...。

みたいな感じです。

タマミ、よーく出来ています。
かなり原作に近いです。
(原作の方が可愛らしい)
運動能力が高く、超人的な筋力の持ち主です。
対する葉子も、クライマックスでは負けてない。
逃げる葉子に追うタマミ。
タマミは飛ぶわ跳ねるわ噛みつくわ
そんなタマミに襲われながらも、ひっぺがして投げ飛ばす葉子。
施設で何か訓練でも積んでいたのかと思うほど反射神経がよく
腕力もハンパないです。

原作では、恵まれない境遇と醜い容姿をもつゆえに歪んでしまったタマミの心
その苦しみや悲しみが巧みに表現されているのですが
そこは、ホラー映画ということで
タマミの恐ろしさと、どったんばったん血がどばー!という仕上がりになっているので
むしろ、怖くない。

この映画は、なんとあの大物女優の浅野温子や
ちょっと懐かしい感のある、野口五郎が出ておりまして
更に、まだ若くてぴちぴちツヤツヤの斉藤工も出ています。
野口五郎も斉藤工も、気の毒なほど散々な目に遭っていますが
浅野温子の名演技が際立ってしまって、それが目立たないことの方が、役者としては散々な気がします。

全体的な感想としては、面白いといえば面白いのですが
原作を知らなければ、私ほどにはツボらないかも。

ま、取り敢えず、満足さ。