吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

恐ろしい

2014-09-28 23:51:20 | 日記
今日は、お仕事を終えてから、さっちゃんと一緒に
楳図かずお原案・監督の、『Mother』を観に行ってきました。

感想。
分かりにくいんですけど。
期待したほど怖くないし。
楳図かずおの漫画で感じるような、独特のおどろおどろしさがないんたよなぁ。

独りで家にいるときに、誰かの息遣い感じてしまうとか
本を読んでいるときに、後ろから覗き込まれたような気がして振り返っても誰もいないとか
身体にぺったりと貼り付くような怖さ。

そういうのが良いんだけどなぁ。

しかも、物語が難解過ぎ。

さっちゃんなんか、見終わったあとに、きょとんとした顔をしていたじゃありませんか。

楳図かずおは、天才「漫画家」なんだなぁ。
読ませて凄い人なんだ。
映画は、やっぱりちょっと違うらしい。

ただ、映画のなかで、楳図かずおの生原稿や
『赤ん坊少女』のタマミちゃんのペン入れのシーンが出てくるので
そこは、恐怖とは違った「ゾクゾク感」を味わえる場面でもあります。

ところで、さっちゃんと私は、今日のお昼過ぎの上映を観に行ったのですが
日曜日だというのに、劇場内はとても空いていました。
まだ照明が落ちる前に、私は、私たちと同じ列の
さっちゃんの3つほど向こうの席に座っている女性を見て、思わずはっとなりました。

似ているんです。
楳図かずおのサイコホラーの名作、『洗礼』のヒロイン、さくらのお母さんに。
大柄な身体に黒いロングドレスをまとい
短い髪にはきつめのパーマをあてていて
どう見ても、さくらの母親。

衝撃的すぎて、何十年も前に読んだ漫画だというのに
いまだに記憶にこびりついている、脳の移植手術のシーンを思い出してしまい
その記憶の方が映画よりもずっと恐ろしくて
結局、本日の「楳図かずおに恐ろしい思いをさせられる」という目的は達成されてしまいました。

楳図かずおの『洗礼』を知っている人にしか分からない話ですが
つまり、楳図かずおは、やはり凄い人なのですよ。