要素還元主義、って難しい言葉で言うより、
「切り身」って言った方が分かりやすいでしょうか?
この切り身思考に、私たちは浸っているんですね。
例えば、
「商店街振興」もお役所の大事な課題です。歯抜けの商店街て、何かイメージ悪いですよね。税金もあがらない。でも、本当の問題は何?
商店街がスラム化すると、一般的には犯罪が増えます。特に、青少年の問題が悪化します。
ところで、商店街振興と青少年健全育成を関係づけて議論されることはありません。縦割り組織では、別々に対応するからです。
変質者がいるので、PTAのお母さん達が一所懸命に商店街の商店を回って「子供の緊急避難の家」としてのご協力を頼みます。
ほとんどのお店は喜んで協力するでしょうが、実際小売店の数は減っており、頭を下げるお母さん達も大変です。
ところで、この問題にかかわるお役所・学校の先生方・父兄は、小売店が着実に減っていく現実をどのように考えているのでしょう?
自分達の日々の買い物と、自分の子供・生徒を助けてくれるかもしれない店の数(大人の目の数)が関係があるとは思いもよらない。
買い物は、自分にとっての便利さを優先する買い物、子供の保護は、お願いできる範囲の商店街頼り。やっぱり、「切り身」なんです。
以前何年か続けて、中学二年生を二人、職業体験でお預かりしました。総合学習の一環。でも、先生も一苦労。
そりゃそうだ、実社会体験のない先生方では知り合いもコネもない。
ところが、頼みにいく事業所は、日頃全く付き合いのない、商店街。 「緊急避難の家」とおんなじ話。
どんどん減っていく地域の商店。そこで、だんだん、生徒を預かってくれるのが、役所がらみの事業所になっていく。
でも、これのが頼みに行くのは簡単。
一箇所でより多く預かってくれるし。
そして、
「地域のご厚意・ご理解で今年もちゃんと実施できました」って報告書が・・・