今日は、府中市の住吉小学校で、
お米授業を担当してきました。
相手は、5年生全員。
二時限分いただいて、たっぷり、話してきました。
お米は、まさに総合学習。
国語・算数・理科・社会・家庭科 すべてに関わります。
そして、全ての話がつながっていく。
たとえば、住吉小学校がある中河原という地名。
どこにも河原がない。隣の駅は、分倍河原。
ここにも河原がない。
昔は、多摩川には土手がなく、数多くの支流があって、
洪水や台風などで、川はその形を変えていく。
中川原は、要するに、本川や支流にはさまった中洲だった。
そして、日本の歴史。戦国期。
加賀百万石って言葉。
これは、百万人養える 国 っていうこと。
それだけ、多くの武士を抱える余裕がある。
戦国時代、兵隊を多く抱えた国が戦を繰り返す。
そのためには、治山治水で、田んぼを拡大して、
安定的に米を生産する必要がある。
山には木を植えて、大水が出ないように山の保水力を蓄えて、
川の流れを管理する。
つまりは、中河原の話と同じ。
お米の単位、合。
そして、お米をご飯に炊くと、約2.25倍に膨れる。
これは、知識としてではなくて、生活に活用できる。
例えば、一合のお米は、180ccで150g。
もし、炊飯器についている計量カップをなくしたら、
普通の計量カップは、200cc。
これで、少し少なめに量るか、
150gのお米をスケールで量ればいい。
キャンプとか、子供会のお集まりで、カレーを作る。
大人数のご飯、どれくらい炊くのか?
一人当たりご飯の重さを決めて、人数分かけて、
それを2.25で割れば、必要な白米量が計算できる。
いつも買っているお米。品種も値段も様々。
一膳あたりいくらか?
聞いてみると、随分高いことを言う。
コンビニおにぎり(≒110g)が5kgから100個作れる。
5kg3,000円のお米でも、一個30円。
家に帰って、自分の食べているご飯を量れば
一膳いくらか計算できる。
飲料・お菓子・菓子パンなどと、
比較すれば、本当の価値がわかる。
知識(クイズ)から、生活技術への応用。
昔の日本人、お米を一日に一人四合食べていた。
付け合わせは、味噌と漬け物くらい。
身長は低かったが、頑強な体とエネルギーがあった。
動物性タンパク質は少なかったが、米と大豆で必須アミノ酸を確保。
戦後、米の消費量が減り、メニューも栄養バランスも変わった。
そして、成人病の時代に。
さらに、成人病から生活習慣病(子供までかかる)の時代に。
和食を中心に、しっかりと運動して勉強すれば、
筋肉と脳細胞が、炭水化物(糖質)を消費して、
病気のリスクも減らしながら、成長することが出来る。
運動と勉強がおろそかだと、
炭水化物が血糖値を上げるので、
色々な病気の原因にもなる可能性もある。
これも、お米の栄養素とか、単なる知識を覚えるのではなくて、
生活の実践に結び付けて欲しい。
こういう風に書くと、難しいとは思うのですが、
出来る限り、質問を投げかけながら、話しました。
びっくりするくらい、レスポンスが良い子供もたくさんいました。
手がいっぱい上がりました。
どうも、受験勉強している子たちが中心だったようです。
あとで聞いたら、歴史は六年生で習うので、
すでに塾で習った子たちが、反応してくれたみたいです。
今日の話を、食卓に持ち帰ってもらいたいな、
そう思います。