適材適所の会 新着活動状況

私たち適材適所の会は、「国産材の持続的活用と環境の両立」の大切さを
「木育」を通して訴えていく活動をしています。

山林経営からの脱却

2009-06-21 22:36:21 | 山の話し
「木」への恩返し

国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!



 日本の国土に占める森林の割合は67%、そのうち人工林は国土の25%、森林の40%を占めます。
人工林の大半は戦後の拡大造林以降に造られたもので、その多くは杉です。将来のためにと植林された杉は、
現在はまだ負債同様にしか扱われていませんが、将来への立派な資産に変えるためにも、人工林に手を入れ、
競争力のある杉材の商品・製品を開発する必要があります。杉が有効利用されれば檜は自然と希少価値が認められ、
価値が上がるでしょうから、 「杉の有効利用」が国産材活用のキーワードです。


 尾鷲は雨が多く土地の養分が流出してしまうため、成長が遅く年輪が細かいのが尾鷲材の特徴です。
そのため山林の作り方として成長の遅い檜を主要な樹種とすることで付加価値化を計り、尾鷲檜のブランド化に成功しました。
その結果、水分の少ない場所には檜を植え、水分の多い場所には徹底して杉を植えたため、本来水分や養分の豊富な場所に生えている黒い杉は油脂分が多く黒い杉は乾燥が難しいため、尾鷲の杉材は黒くて良材ではないとされてしまったのです。
 
  しかし、愛工房乾燥機と出会えたことで、尾鷲の黒杉はお荷物からお宝に変わりました。
愛工房乾燥機が尾鷲の黒杉を乾燥させるのは想像以上に簡単で、完璧なものでした。
板厚24mmまでならほんの数日です。国産材活用のキーワードは「杉の有効利用」と言いましたが、
私はその最終兵器を手にした気がします。

 愛工房乾燥機を経由した杉材は、木材内部の油脂分をほぼそのままに水分だけを取り除く低温乾燥材のため、
材表面は光沢があり乾燥しているのに油脂分でしっとりとした杉となります。そんな杉を尾鷲香杉とブランド化したわけです。
尾鷲香杉を手にした方は初めて見る杉材だとお褒めの言葉を頂きますが、今までの杉材の乾燥方法が高温中心で乾かすことで
木材内部の油脂分を飛ばしてしまっていたから、材表面は光沢もしっとり感をあるわけがないのです。
次回からは尾鷲香杉について具体的にみていきます。楽しみにして下さい。 (畦地)

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/fb/284ed6c0a6c3dd521e1489d6f493855b.jpg

   愛工房乾燥機の前にて。  彼が 畦地くんです。


http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/71/663da20efa1ab9b6950fd806f1286c2f.jpg

  愛工房乾燥機内にて。  材はすべて 杉である。 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿