適材適所の会 新着活動状況

私たち適材適所の会は、「国産材の持続的活用と環境の両立」の大切さを
「木育」を通して訴えていく活動をしています。

木と腐朽!!

2009-08-31 18:00:20 | 木の話し

『木育』から『共育』へ。

国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!



 木の細胞壁をつくっているセミロース・ヘミセルロース・リグニンは多くの生物にとっての

養分にはなりませんが、木材腐朽菌やシロアリなどにとっては格好の栄養源です。

木材腐朽菌とは、さまざまな糸状菌(カビやキノコ)の総称で、酵素により

細胞壁を分解しながら、養分として取り入れます。腐朽(腐る)とは、

このような腐朽菌の活動で木材の組織構造が崩れていく現象です。

腐朽菌には弱いとされる木材ですが、心材は防腐成分や防虫成分が含まれているため、

腐りにくい部分で青森ヒバの精油は「ヒバ油」といわれ、

とくに強い防菌・防虫効果があります。

腐朽菌は木材を乾燥させることで腐朽を防止できます。

(含水率で言えばおおむね28%以下です。)   (小川)


オンリーワンの楽器!

2009-08-27 10:26:49 | 木の話し

『木育』から『共育』へ。

国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!


 この写真を見ただけで、いい音色を奏でそうな気がしませんか。

この楽器は“カリンバ”といいアフリカの楽器です。

カリンバとは、板や箱の上に並んだ鉄や竹の棒を親指の爪ではじいて演奏します。

オルゴールのツールとも言われています。

1つ1つが手作業なのとオンリーワンの木(愛工房乾燥の杉材)を使用しているので

世界に1つだけの“カリンバ”という事になります。もちろんオンリーワンですから、

通販などでは売っていません。1つ1つ色合い・音も異なりますからご自分のフィーリング

で感じてください。

このカリンバは石油系科学物質は一切使用していません。

プラスティックでは決して奏でられない音。

ミスが多く弾きながら心休まるなぁ~!とまではいかないレベルですが

民謡の「海」と「夕焼け小焼け」くらいは弾けるようになりました。



ちなみにカリンバの原材料ですが

国産杉(愛工房乾燥)、えごま油、真喩、鉄、ステンレス、にかわ天然接着剤

(膠・木酢液・ヒバ油・米油・ヒバ水・木質セルロース)を使用しています。   (小川)



木の楽器はマネできない!!

2009-08-26 11:53:24 | 木の話し
『木育』から『共育』へ。

国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!



20世紀、プラスチックをはじめとする安価で加工しやすい人工材料がつぎつぎに生み出されました。

その結果、多くの木製品が身の回りから消えてゆきました。

しかしながら多くの楽器が今なお木で作られています。なぜ木なのでしょうか?

「見た目が美しいから」「伝統を重んじるから」・・・でもそれだけではありません。

まず、木は軽いけれど強いため、音を速く伝えると同時に、与えられた力を

効率よく音に変えることができます。

また、方向によって性質を変える、適度に振動を吸収する、といった特性が

組み合わされることにより、多くの音の成分を含みながらも不快な音の成分は含まない、

豊かで柔らかい音色が生まれます。木琴の音板(叩いて振動させる部分)や

弦楽器の響板(弦の振動を音に変える部分)にとって、とても重要です。

スピーカーもそうですよね。

いずれにしても木製楽器の響きは、木の持つさまざまな性質のバランスのうえに成り立っています。

これを人工的に作り出すことは容易ではありません。

音とは関係ありませんが、木の持つ優れた耐久性も、楽器にとって大切です。

高級楽器の中には、何百年にもわたって使われているものがあります。

もちろん必要に応じて補修しながら、大切に永く使う。

もちろん、大切にするのは楽器だけではないですけどね。


木の強さは叩いてわかる!

2009-08-25 19:13:24 | 木の話し

『木育』から『共育』へ。


国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!



 皆さんも知っている“キツツキ”は、樹木を叩いたときの音によって餌を見つけ、

同時にその木が「住まい」に適しているかを判断しています。

生きた樹木(立ち木)は叩いたとき、音の伝わる時間が短い(つまり速度が速い)ほど

強さも大きいと言われます。音が伝わる速さは、樹種によって大きく異なります。

私達の国の森林はスギ・ヒノキなどが育っていますが同じ林で植えられ、同じ年数が経過した

同じ樹種でも強さや形状が違います。人もそうですよね。同じ顔・体格・性格など

似ている人はいてもすべてがオンリーワンですよね。


例えば、日本で1番生えている“スギ”ですが、強さが大きなスギは毎秒約4キロメートル、

強さが弱いスギでは毎秒焼く2キロメートル。音が5分間で伝わる距離にすると、

後者が東京から神戸、前者は東京から博多に到着するといった違いになります。

私は1年に1回、森に行きますが、森の中でキツツキのように木を叩く人を見かけた事はありません。

どなたか見かけた方いらっしゃいますか。 (小川)

これは重要!!乾燥で9割決まってきます(2)

2009-08-23 17:40:48 | 木の話し
『木育』から『共育』へ。

国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!



 体脂肪率○○%だから健康!じゃありませんよね。どうやって○○%にしたのか?

が健康面では重要ですよね。絶食して更にサウナにこもりっきりになって、

しかも急激にダイエットしても健康じゃありませんよね。木も生きています。

僕らと同じなんですね。その数字になった過程・方法が木材の品質を決定づけるんです。


 これは重要な話です。是非覚えといてください。加工の機械が最新式だから、

などはたいして品質に影響しません。木材の品質を9割方決定づけるのは

「乾燥数値」では無く、「乾燥方法」なんです。

でも、残念ながら人間に例えると過剰なダイエットによって内臓がズタズタになってしまった

杉の柱はたくさん流通しています。表面は普通なのに内部がバキバキに割れている柱です。    (加藤)