適材適所の会 新着活動状況

私たち適材適所の会は、「国産材の持続的活用と環境の両立」の大切さを
「木育」を通して訴えていく活動をしています。

【今年の杉山・・・】

2011-03-01 19:53:08 | 山の話し
『木育』から『共育』へ。

国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!


 今年の杉山は何か変?

わが家のある千葉県南房総の山々は戦後に植林した杉山が多く、毎年、花粉の時期になる今頃は杉の花で山が

薄茶色になります。花粉症の気のある私の鼻はムズムズしだす季節になりました(涙)

しかし、今年の杉山は花粉の時期よりも前から葉が茶色になったのです。その色は薄茶色ではなく、焼けたような赤茶色。

遠くから見ると、まるで立ち枯れたように見えました。














これと似たようなことが昨夏に起こっていました。桜の木が猛暑と水不足による酷暑のダメージで8月の終わりに

枯れてしまいました落ちてしまいました。一方、杉は青々と葉を茂らせており「さすが杉。この暑さにもダメージは

受けていないものか」と思った事を思い出しました。しかし、酷暑のダメージは杉にも及んでいたのです。

よく見ると赤茶色になっているのは、強い日差しでダメージを受けたであろう南側に面した部分。

10年後、20年後製材をした時に結果はわかるだろうが、これが杉の丸太にどう影響を与えているのか想像もつかないが、

それまでに杉の木が枯れないという保証もない。今まで山を見てきて想像を絶する時代がきたなんて。  (御子神)




【今年1発目】

2011-01-08 08:18:45 | 山の話し
『木育』から『共育』へ。

国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!



 明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。

さて、2011年は国連が定めた“国際森林年”の年でもあり、山を森を動物をそして人も

大切に保全するという年であります。

昨日の報道ステーションでは、日本の山林が木材の活用ではなく、水源の確保の為に買収されているという

ニュースが流れていました。国土の67%を占める森林大国でありながら木材自給率は30%もない

という現状。現在・未来の世代のために「森を元気にする」=「人工林の杉を有効に使わせていただく」

事が第一歩ではないでしょうか。




【未来のために木を植えませんか】

2010-03-02 18:01:34 | 山の話し

『木育』から『共育』へ。

国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!


 3月に入り、午前は晴れで午後は雨。はたまた午前は雨で午後は晴れといった曖昧な天気が続いていますね。

2月28日には東京マラソンが開催されましたが雨でしたね。午後からはお日様も顔を出し、

お出かけ日和となりましたね。


さて、タイトルにもありますが(株)日本製紙グループさんより植樹祭のご案内をさせていただきます。

5月30日の日曜日、群馬県片品村にて開催。国内外1,700箇所以上で4,000万本を超える

植樹を実施され、日本で最も木を植えたことで知られている“宮脇 昭教授”を招き講演会と植樹指導を

行います。参加費は無料(交通費などは別途)となりますのでご興味ある方は下記にお問い合わせください。


http://www.np-g.com/syokujyu.html


私も材木屋の仲間と毎年6月に東京の奥多摩へ行き、下草刈りをしています。

また、2年前には植樹もさせていただきました。

足場が悪い急峻な山の中で下草を刈るというのはとても重労働ですし、ヘビに噛まれるなど危険な作業

ですが、自分達が植えた木の成長を1年に1回ですが見に行くという楽しみがあると苦になりません。

また作業が終わってお風呂から出たあとの1杯には、格別な美味さがあります。



2008年6月21日の写真。“やまざくら”を植えました。

山葵(ワサビ)田

2009-07-03 11:50:46 | 山の話し
 ここは、日本一の山葵生産量を誇る静岡県中伊豆町のワサビの里です。  

ワサビを栽培する際には、清流の得られる場所が望ましく、自然の地形をいかして

栽培される場合もあるのですが、画一的に栽培するには地形を造成してワサビ田を作るそうです。

ワサビ田は水がゆっくりと流れるようになっており、水深は浅く、底には砂が敷かれる。

わさび谷の水は、地下水ではなく、覆流水(地中水)でないといけません。

道路が広がると、自然のバランスがくずれ、わさびにも影響しているそうです。

わさびにつく虫のスリップスなどは、昔にはいなかったそうですが、

それがつくようになったことも、環境の変化だと思います。


ワサビ谷の周りには、針葉樹より、広葉樹が適しています。それは、保水がよいからです。

もう一つの理由は、広葉樹は 一年に一度、葉を落とすので、

土にたくさんの栄養を与えてくれるからです。

針葉樹(例えば杉)の場合、 木の皮の中を水が通ると、酢に変わります。

その酢がワサビをダメにしてしまうそうです。



http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/b2/6ded1ee4a3652c3b42cfc35e8808f3a9.jpg

水量の豊富な伊豆などは、畳石式山葵田の造成がされています。 (小川)

山林経営からの脱却

2009-06-21 22:36:21 | 山の話し
「木」への恩返し

国産材の持続的栽培資源としての活用と環境の両立を!!



 日本の国土に占める森林の割合は67%、そのうち人工林は国土の25%、森林の40%を占めます。
人工林の大半は戦後の拡大造林以降に造られたもので、その多くは杉です。将来のためにと植林された杉は、
現在はまだ負債同様にしか扱われていませんが、将来への立派な資産に変えるためにも、人工林に手を入れ、
競争力のある杉材の商品・製品を開発する必要があります。杉が有効利用されれば檜は自然と希少価値が認められ、
価値が上がるでしょうから、 「杉の有効利用」が国産材活用のキーワードです。


 尾鷲は雨が多く土地の養分が流出してしまうため、成長が遅く年輪が細かいのが尾鷲材の特徴です。
そのため山林の作り方として成長の遅い檜を主要な樹種とすることで付加価値化を計り、尾鷲檜のブランド化に成功しました。
その結果、水分の少ない場所には檜を植え、水分の多い場所には徹底して杉を植えたため、本来水分や養分の豊富な場所に生えている黒い杉は油脂分が多く黒い杉は乾燥が難しいため、尾鷲の杉材は黒くて良材ではないとされてしまったのです。
 
  しかし、愛工房乾燥機と出会えたことで、尾鷲の黒杉はお荷物からお宝に変わりました。
愛工房乾燥機が尾鷲の黒杉を乾燥させるのは想像以上に簡単で、完璧なものでした。
板厚24mmまでならほんの数日です。国産材活用のキーワードは「杉の有効利用」と言いましたが、
私はその最終兵器を手にした気がします。

 愛工房乾燥機を経由した杉材は、木材内部の油脂分をほぼそのままに水分だけを取り除く低温乾燥材のため、
材表面は光沢があり乾燥しているのに油脂分でしっとりとした杉となります。そんな杉を尾鷲香杉とブランド化したわけです。
尾鷲香杉を手にした方は初めて見る杉材だとお褒めの言葉を頂きますが、今までの杉材の乾燥方法が高温中心で乾かすことで
木材内部の油脂分を飛ばしてしまっていたから、材表面は光沢もしっとり感をあるわけがないのです。
次回からは尾鷲香杉について具体的にみていきます。楽しみにして下さい。 (畦地)

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/fb/284ed6c0a6c3dd521e1489d6f493855b.jpg

   愛工房乾燥機の前にて。  彼が 畦地くんです。


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  愛工房乾燥機内にて。  材はすべて 杉である。